酒匠で料理研究家のまゆみです。

前回、長生社の記事を書いたので、蔵で醸している「信濃鶴」を紹介しないわけにはいきませんよね。
「信濃鶴」は、純米・特別純米・純米吟醸・純米大吟醸とありますが、個人的に好きでよく購入するのは純米です。

本日のお酒は「信濃鶴 純米」

鞍掛_2口当たりはまろやかで、香りは穏やか。微かにフルーティーさも感じられます。稲のような香ばしさと米の上品な甘さがあり、キレのある酸で後口はすっきり。余韻が少なく、残りません。毎日呑んでも飽きない軽さがありつつ、物足りなさは無いというお酒です。何より、この味で一升瓶2000円を切るという価格。消費税8%を加えても2000円をわずかに超える程度。酒呑みとしてはありがたいですなぁ。

こんな毎日呑んでも飽きない酒には毎日食べても飽きない滋味な肴をあわせましょう。

くらかけ豆の塩茹で

鞍掛_3<作りやすい分量>
・くらかけ豆 200グラム
・塩 ひとつかみ

1. くらかけ豆は水に一晩浸して戻しておく。
2. 鍋に水と豆、塩を入れ、火にかける。
3. 沸いたらアクを取って、豆が踊るくらいの火加減にし、12〜15分ほど茹でる。
4. 水を徐々に加えていき、好みの塩分にする。

信州名産のくらかけ豆。馬の背に鞍を掛けたように見えるので、くらかけ豆と名付けられたとか。見た目は不思議ですが、青大豆の一種で歯ごたえとコクがある美味しいお豆です。
茹でる時はしょっぱい濃度で茹で、味をしっかり入れていきます。水にさらしながら調節し、さらすことで食感を引き締め、アクも取れ、好みの味付けまでもっていけます。このままでも美味しいのでついついつまんで食べ切ってしまいそうですが、そこはグッと我慢して、お浸しに。

くらかけ豆のお浸し

鞍掛_4・茹でたくらかけ豆 200グラム
・だし汁 1カップ
・みりん 小さじ1
・薄口醤油 小さじ1

浸し汁の材料をひと煮立ちさせ、粗熱が取れてから豆を加えます。冷蔵庫で3〜4日は十分もつので、たっぷり作って常備菜としても。信濃鶴は常備酒としてね。

信濃鶴のすっきりした甘味に、くらかけ豆のコクと出汁の旨味が重なって深みが加わります。

お互いにおいしさがアップし、信州同士ということで相性も抜群。片方を味わった時にもう片方を思い出す、そんな組み合わせです。お試しあれー。

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