2017年10月、山梨県甲府市防災新館にて「名水が育む『山梨の日本酒』で乾杯!」が開催されました。10月1日に新商品を発表した「七賢」山梨銘醸株式会社をはじめ、山梨県酒造組合に加盟している13酒蔵が一堂に会するこのイベント。山梨県知事や副知事、甲府市長も参加し、会場に集まったすべての人が山梨の日本酒に酔いしれる一日でした。

山梨県から、日本酒を発信していく

第1部では、日本ソムリエ協会山梨支部長の渡邊浩章さんによるセミナー「山梨の日本酒と食」が60名限定の完全予約制で行われました。

印象的だったのは「世界で日本酒ブームが起きている今、日本酒の知識を持っている私たちこそが、料理に合う日本酒をもっと考え発信していくべきなのではないだろうか」という力強いメッセージ。日本酒の楽しみ方や魅力についての話に、参加者は耳を傾けていました。

講師の渡邊浩章氏

講師の渡邊浩章氏

試飲スタート!旬のひやおろしを求めて大盛況

いよいよ、お待ちかねの試飲会がスタート。受付を済ますと、チケットやパンフレットに加えて、オリジナルのお猪口をもらうことができます。ひと夏を越えて熟成された、各蔵のひやおろしを試飲することができるとあって、会場には日本酒ファンが多く集まっていました。毎年、およそ300人の参加者でにぎわいを見せるこのイベント。今年も大盛況のようでした。

「山梨の日本酒」イベントロゴの入ったお猪口

参加者のひとり・矢澤さんは、最近「唎酒師」の資格を取得したばかりの22歳。お話をうかがうと「山梨県の日本酒を盛り上げたくて、今回のイベントもひとりで訪れました」とのこと。

参加者の一人。最近「唎酒師」の資格を取得したばかりの22歳。

他にも「七賢」のスパークリング日本酒をお目当てにきたという女性たちや、飲み比べを楽しむ男性たちが同じ時間を共有していました。

七賢のスパークリング日本酒を注いでいる様子

数あるブースのなかでも「七賢」の山梨銘醸には常に多くの人だかりがありました。

太冠酒造のブース

太冠酒造の純米酒にソルダムを漬け込んで造られたリキュール「純米酒仕込みソルダム」もすぐに完売。

笹一酒造のブース

新ブランド「旦」で人気急上昇中の笹一酒造も人気でした。

山梨の日本酒で乾杯!

山梨県知事・副知事・甲府市長・山梨県酒造組合会長の挨拶が終わった後に、鏡開きが行われました。「山梨の日本酒で乾杯!」の瞬間に、会場の盛り上がりも最高潮。

鏡開きの様子

樽酒はミス日本酒の山梨県代表によって、参加者に振る舞われました。着物美人から注いでもらうお酒は格別です。

ミス日本酒・山梨代表が参加者にお酌する様子

会場内には、和らぎ水のコーナーも。各酒蔵の仕込み水を飲み比べてみるのも楽しいですね。

やわらぎ水

組合のみんなは親戚のようなもの

山梨県と言えばワイン。そういうイメージをもっている人も多いかもしれません。しかし、山梨県には富士山や南アルプスから湧き出る名水が豊富にあります。美味しい水のあるところには、美味しい日本酒があるもの。近年、山梨県からも話題の日本酒が続々と誕生しています。「山梨県酒造組合のみんなとは、もう何代も前からずっといっしょにがんばってきました。言わば、親戚のようなものです」と話す蔵の人もいました。

今回のイベントでさまざまな話を聞き、山梨県がひとつのチームとして、日本酒の魅力を発信しようとしていることを知ることができたと思います。

「名水が育む『山梨の日本酒』で乾杯!」の参加酒蔵

(取材・文/堀内 麻実)

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