SAKETIMES編集部が、いま気になるお酒をテイスティングする連載企画「SAKETIMES編集部 注目の一本」。
今回は、時間に寄り添う日本酒ブランド「HINEMOS」の新商品「GOJI(AM5:00)」をご紹介します。
甘酒と日本酒の製法を掛け合わせた一本
「HINEMOS」は、「時間」をコンセプトに掲げた日本酒ブランドです。
もっと気軽に日本酒を楽しんでほしいという思いから、世界中の人々に共通した概念である「時間」に着目し、「SHICHIJI(PM7:00)」や「HACHIJI(PM8:00)」など、時刻を商品名とした日本酒を展開。「時間帯ごとに適した味わいの日本酒を楽しむ」という新しいスタイルで日本酒を提案しています。
そんな「HINEMOS」から、約1年ぶりにリリースされた新商品が「GOJI(AM5:00)」です。
コンセプトは、「白んだ朝のような透明な甘酒風日本酒」。甘酒の製法と日本酒造りの技術を掛け合わせた、微アルコール(2%)の日本酒です。米粒は除去して液体部分のみを抽出しているため、一般的な甘酒のような濁りはなく、クリアな外観となっています。
2%というアルコール度数は、これまでの「HINEMOS」のラインナップの中で最も低い度数なのだそう。「朝の光の中、楽しかった時間の余韻に浸る」というシーンに寄り添う一本とは、いったいどのような味わいなのでしょうか。
甘酸っぱさが際立つ、軽快な味わい
それでは、実際にテイスティングをしてみましょう。
色合い
グラスに注ぐと、淡いイエローのような色合いです。また、先ほど説明したように、外観はとてもクリアで、米粒などはまったく入っていません。
香り
はじめに、ヨーグルトの上澄みである「ホエイ」のような、清涼感のある乳酸系の香りを感じます。そこに米由来の穀物感と甘やかな香りが重なり、思い浮かぶのは甘酒そのもの。これからの飲み口を期待させてくれます。
味わい
香りの印象と同じく、まず最初に感じるのは、乳酸をイメージさせる爽やかな酸味。それに加えて、まだ実をつけて間もない梅のような、青々しい酸味のニュアンスも感じます。そのあとに、まさに甘酒のような奥行きのある甘味が合わさり、軽快な甘酸っぱさが口の中に広がります。
「HINEMOS」というと、ブランド全体の傾向として「果物をイメージさせるジューシーな甘酸っぱさ」が特徴ですが、今回の「GOJI」は、米由来の旨味も加わって、甘酒を飲んだ時のような甘酸っぱさが再現されています。
しかしその一方で、日本酒らしい透明感や口あたりのなめらかさもあり、「甘酒風日本酒」というコンセプトに納得できる仕上がりです。
アルコールによる刺激もほとんどなく、軽快な味わいなので、スルスルと飲み進めることができます。単体でも満足できる味わいですが、いちごなど、酸味のあるフルーツと合わせるのも良さそうです。
「GOJI」は朝方でも楽しめる日本酒
甘酒と日本酒、それぞれの特徴が感じられる「GOJI」。甘酒と聞くと、粒感のある少しもったりとしたイメージがありますが、その真逆をいくような軽やかな味わいで、新しい日本酒体験を与えてくれる一本でした。
全体的にライトな酒質で、ペアリングを意識しなくても単体で楽しめる味わいなので、「AM5:00」という朝方の時間でも違和感なく寄り添ってくれるはず。気になった方は、ぜひ手にとってみてください。
◎商品概要
- 商品名:「GOJI(AM5:00)」
- 内容量:500mL
- アルコール度数:2%
- 価格:2,640円(公式サイト価格/税込)
(文:SAKETIMES編集部)