スペイン、マドリードでSAKETIMESライターをさせていただいている大倉です。私はスペインでどのように日本酒が受け入れられているのか、現地の人の目で見た日本酒をみなさまにお伝えできればと思っております。

今回は、スペインワイン界のマエストロ、 フォアンチョ アセンホ氏にインタビューさせて頂きました。前編、後編に分けて紹介させていただきます。

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最初に少しフォアンチョ氏の紹介をさせていただきます。フォアンチョ氏はイタリアワイン文化の普及に貢献したことを讃えられ、2011年にイタリア連帯星勲章を受賞しました。

この勲章はイタリア文化を世界に紹介、イタリア文化の発展に貢献した人に贈られるそうです。(ちなみに日本人で受賞しているのは、デザイナーのコシノ ジュンコ氏、元サッカー日本代表の中田英寿氏などです。)

フォアンチョ氏は約20年前、仕事の関係でイタリア、フランス、そしてスペイン国内出張が多く、その出張の折に各地域のワインを飲み比べている間に、各地域の特色(天候、土地風情、人、土壌、伝統、技術)が最大限に表現されていることをワインから感じ取り、スペイン国内でイタリア、フランス、スペインワインと、普及活動を行うようになったそうです。

昔はワインはあまり飲むことはなかったそうです。そんな彼も今ではスペイン全国を駆け回りワイン普及活動に明け暮れています。

そんなフォアンチョ氏に今回はインタビューする機会を与えていただきました。

スペインワインのD.O.(Denominacion de origen)原産地呼称制度について

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スペインにはD.O.(原産地呼称制度)という物が存在します。
このD.O.というのは各ブドウ種畑の総面積、収穫量、ワイン生産量、醸造方法、官能試飲検査、、、など各地域のD.O.機関が検査し基準をクリアしたワインに使用許可がおりるものです。日本酒の場合は(もちろん私の知る限りですが)、このD.O.に値する物が規模がもっと小さく、蔵ごとになっている気がします。

最近、日本酒でもその地域の原料(米、水、麹、酵母)を扱うことが多くなってきていると聞きます。私がワインを評価する場合、ボトルがどういう「結果」になったのかではなく、そのワインがどのような「過程」を経て私の前に来たのかを評価するようにしています。

日本酒の場合は、どういう土地でどのような人に育てられ、その米がどういう土地の酒造で醸され、誰にどのように造られたかが大切な評価軸となります。もちろん、日本酒の持つ、何十年・何百年という歴史の価値もわすれていはいけません。

だからスペインワインのD.O.はワイン保護の為もありますが、その原産地呼称によりある程度の情報が得られる指標になります。そういう意味では日本酒の特定名称にも似ているかもしれません。ただそれが「地域ごと」なのかどうかという違いです。先ほども言ったように私の評価基準はあくまでもプロセスなので、これは日本酒にも言えることだと思います。

アルコール添加について

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添加物はイメージ的に良く思われないようですが、スペインにも世界を代表するワインでアルコール添加酒, Jerez, シェリー酒が存在します。もちろん日本酒のアルコール添加との経緯は違ってもアルコール添加という事実は変わりません。そういう意味では先ほどの話、結果(アルコール添加)は同じでも、プロセス(経緯)が違ってきます。

インタビュー前編ではフォアンチョ氏の紹介、日本酒に対しての感想を紹介させていただきました。後編では、日本酒を試飲していただきながらお話を聞かせていただきます。

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