昨年、イギリスに本部を置く「酒ソムリエ協会(Sake Sommelier Association)」と、日本酒メディア「SAKETIMES」を運営する株式会社Clearは、パートナーシップ契約を締結しました。

このパートナーシップは、「日本酒とその文化をさらに世界へ広めるため、それぞれの地域の背景や文化を相互に尊重し、滋味あふれる日本酒の懸け橋となる」という信念のもと、2022年10月にルクセンブルクで開催された日本酒の品評会「ルクセンブルク酒チャレンジ」の成功に向けて、お互いに誠意をもって協業することを目的としたものです。

2023年は、6月のミラノに続き、ルクセンブルクとシンガポールでも「酒チャレンジ」が開催されることが決定しました。今回も、本品評会の成功に向けて協業を進めていきます。

酒ソムリエ協会

酒とローカルを結ぶ品評会「酒チャレンジ」

「酒チャレンジ」は、世界中の人々を対象に日本酒の教育・普及活動に取り組んでいる酒ソムリエ協会が、世界各地で毎年開催している日本酒の品評会です。酒とローカルを結ぶことを目的に、開催地の市場にどのように受け入れられるかに重点を置いて、審査が行われます。

特長①:さまざまな地域での開催実績

「酒チャレンジ」は、さまざまな地域で開催されてきました。ロンドン、ミラノ、ボルドー、ルクセンブルクと、いずれも日本酒の市場としての大きな可能性を持っている地域です。2023年は、ミラノ、ルクセンブルク、シンガポールの3都市で開催されます(ミラノは6月に開催)。日本酒の魅力を世界中のさまざまな地域に届けるため、今後も世界各地で「酒チャレンジ」が開催される予定です。

特長②:現地の「酒ソムリエ」による審査

「酒チャレンジ」の審査員は、酒ソムリエ協会が認定した「酒ソムリエ(Certified Sake Sommelier ®︎)」の資格保持者。酒ソムリエは、当協会の専門コースを受講し試験に合格したエキスパートです。

彼らが世界中で活躍しているからこそ、各地の酒ソムリエが審査員として集結することで、世界各地で「酒チャレンジ」を開催することができます。日本酒の専門知識と現地の感覚を併せ持った彼らが、現地の市場に受け入れられるかという観点で審査をするのが「酒チャレンジ」の特徴です。

酒チャレンジの審査会の様子

SAKETIMES編集長・小池が寄せる期待

近年、日本酒の海外輸出は少しずつ拡大していますが、さらなる成長のためには、世界各地からのフィードバックをもとにした商品づくりやマーケティングが必要不可欠です。この「酒チャレンジ」は、現地の市場にどのように受け入れられるかを大事にした審査を行っているという点で、これからの日本酒の海外展開における、重要な役割を担う品評会です。

昨年の「ルクセンブルク酒チャレンジ」は、審査会の翌日に開催されたイベント「Japan Life」も含めて、大きな反響があったと聞いています。ルクセンブルクもシンガポールも、日本酒の市場としては、まだまだこれからの地域ですが、だからこそ、こうして「酒チャレンジ」の開催に至ったことは非常に喜ばしく、大きな盛り上がりを期待したいと思っています。

ルクセンブルク酒チャレンジについて

ルクセンブルクは、ユーロ圏における金融の中心地であり、ヨーロッパ屈指の美食の国でもあります。国民がアルコール飲料に使う出費額がEU加盟国内でもっとも多いことから、現在、日本酒の新たな市場として注目されています。

本品評会では、ベルギー・ドイツ・フランスに囲まれたルクセンブルクの地理的な特性を活かし、周辺のヨーロッパ諸国からも酒ソムリエが集結し、審査を行います。また、審査の翌日には、現地の飲料業界のバイヤーや卸売業の方々も参加する交流イベント「Japan Life」が開催される予定です。

現在、出品酒のエントリーを、7月31日(月)まで受け付けています。募集要項を確認のうえ、専用フォームよりお申し込みください。

◎「ルクセンブルクチャレンジ 2023」応募概要

  • 応募資格:酒の製造者、販売者、輸出業者、コンサルタント、輸入業者など
  • 出品酒:アルコール度数20度未満のもの
    (普通酒、本醸造酒、純米酒、吟醸酒、純米吟醸酒、大吟醸酒、純米大吟醸酒、古酒、梅酒、柚子酒、日本国内で醸造されたワインなど)
  • 出品費:出品酒1点につき、57,000円
    ※別途、日本国内の委託業者からルクセンブルクへの輸送料として、出品酒1点につき、9,260円がかかります。
  • 応募期間:2023年7月31日(月)まで
  • 出品酒の受付期間:2023年8月16日(水)まで
    ※日本国内の指定住所宛にお送りください。
  • 審査日:2023年9月30日(土)
  • 結果発表:2023年11月
    ※日付未定。公式ウェブサイトに掲載される予定です。
  • 応募方法:公式サイトの応募要項をご確認ください。

◎お問い合わせ先

シンガポール酒チャレンジについて

さらに今年は、東南アジアでは初めてとなる「シンガポール酒チャレンジ」も開催されます。

シンガポールは、東南アジアにおける情報発信の中心地であり、金融・貿易・物流など、国際ビジネスの拠点として注目されています。その中で、シンガポールの日本酒市場は拡大を続けており、今後もさらなる成長が期待されています。

「ルクセンブルク酒チャレンジ」と同様に、シンガポールやアジア市場に詳しい酒ソムリエが審査を行います。また、審査の翌日には、現地の飲料業界のバイヤーや卸売業の方々も参加する交流イベント「Japan Life」が開催される予定です。

現在、多くの酒蔵からお問い合わせをいただき、出品酒のエントリーを、7月31日(月)まで延長して受け付けています。募集要項を確認のうえ、専用フォームよりお申し込みください。

シンガポール酒チャレンジ2023

◎「シンガポール酒チャレンジ 2023」応募概要

  • 応募資格:酒の製造者、販売者、輸出業者、コンサルタント、輸入業者など
  • 出品酒:アルコール度数20度未満のもの
    (普通酒、本醸造酒、純米酒、吟醸酒、純米吟醸酒、大吟醸酒、純米大吟醸酒、古酒、梅酒、柚子酒、日本国内で醸造されたワインなど)
  • 出品費:出品酒1点につき、53,000円
    ※日本からシンガポールへの輸送も含めています。
  • 応募期間:2023年7月31日(月)まで
  • 出品酒の受付期間:2023年7月26日(水)~28日(金)、7月31日(月)~8月4日(金)、8月7日(月)~10日(木)、8月16日(水)~17日(木)
    ※日本国内の指定住所宛にお送りください。
  • 開催日:2023年10月1日(日)
  • 受賞酒発表:2023年11月1日(水)
    ※公式ウェブサイトに掲載される予定です。
  • 応募方法:公式サイトの応募要項をご確認ください。

◎お問い合わせ先

(文:SAKETIMES編集部)

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