こんにちは、SAKETIMES編集部です!みなさんは石川県にある奥能登酒蔵学校をご存知ですか?

石川県といえば最近、北陸新幹線の開通で賑わっており、能登の白米の千枚田金沢の兼六園国の伝統的建造物群保存地区に指定されているひがし茶屋街、伝統工芸品である輪島塗など、その観光資源の豊富さから世界中から注目を浴びています。

奥能登酒蔵学校は、そんな魅力いっぱいの石川県能登の酒蔵6蔵が集い、東京・石川それぞれの土地で 「日本酒の勉強&体験が出来る講座」を開催している学校なのです!

2014年度の授業では、東京での6回の座学と、能登での4回の実地活動(希望者のみ)を通じて、能登の酒蔵の杜氏から直接、能登の地酒の魅力を学べるプログラムが実施されました。

1)奥能登酒蔵学校の設立経緯

sake_g_school_in_noto_13

奥能登酒蔵学校は、「能登空港の利用促進と能登の地域起こし(地域プロデュース)」を目的に石川県が丸の内朝大学とコラボしてプロジェクトに取組むこととなり、創設にいたりました。

きっかけは2013年夏に丸の内朝大学で行われた「地域プロデューサークラス能登編」という授業。その授業では座学だけでなく、フィールドワークで酒蔵を訪れ、杜氏と交流するという普通の旅行ではなかなか体験できないプログラムを設定しました。何度も能登を訪れてもらうためには、まずは能登という場所を肌で感じてもらい、能登に愛着を持ってもらう必要があります。

このフィールドワークでの体験が「酒蔵学校」というアイデアにつながりました。

フィールドワークの内容としては、まず丸の内朝大学の授業の一環に「能登空港の利用者数の向上のための課題解決」が盛り込まれ、丸の内朝大学の受講生とチームを組むために、能登から「酒蔵」「輪島塗」「能登島」「炙り文化」「世界農業遺産」5チームが区分されました。

この時「酒蔵」の受け入れチームとして奥能登の若手「数馬酒造」「桜田酒造」「中島酒造店」「白藤酒造店」「日吉酒造店」「松波酒造」の6つの酒蔵が連携。

そしてその「酒蔵」とチームを組んだ丸の内朝大学の受講生と奥能登の若手6蔵がチームを組んで立ち上げたのが奥能登酒蔵学校です!

2)魅力その1:丁寧な座学授業

sake_g_school_in_noto_11

奥能登酒蔵学校の座学授業は、地酒を飲みながら学ぶ、なにからなにまで能登づくしな120分です

座学授業の第一回目は、酒食ジャーナリストとしてご活躍されている山本洋子さんを講師としてお招きしました。授業内で、参加6酒蔵の地酒8種類と仕込み水3種類がふるまわれ、なんと序盤から能登の地酒を嗜みながらの座学!お酒の肴や酒器も能登のものを使用しており、能登をまるごと堪能できるプログラムでした。

講師の山本さんは能登における地酒の重要性について、「地酒を飲むことで、地域の環境や食文化、器の多様性などが守られている。能登は昔から酒づくりが盛んで、その結果、日本の原風景といえる美しい田んぼや、お酒にあうユニークな発酵食文化が残っているんです」と、語ってくれました。

おつまみには能登産の岩のりのほか、かわはぎのいしる漬けふぐの卵巣糠漬けの酒粕あえなど、能登ならではの発酵食品が振る舞われた。この他にも、授業では各酒蔵のお気に入りの酒の肴としてエビやノドグロなど、能登自慢の海の幸も紹介されました!

sake_g_school_in_noto_2 (1)飲み比べのようす♪

sake_g_school_in_noto_3 (1)

一方的な講義ではなく、コミュニケーションをとりながら楽しく学べます!

 

3)魅力その2:奥能登の大自然を活かしたフィールドワーク

sake_g_school_in_noto_12

もちろん日本酒は座学だけで全てを学べるわけではありません! 奥能登酒蔵学校では、石川県能登までみんなで足を運び、フィールドワークを行い、何度も能登を訪れる機会を設けています。中にはフィールドワークを含め3ヶ月で計3回、能登に赴いたという方も!

朝大学メンバーの方は「クラスで初めて能登を訪れましたが、土地や住民の皆さんが魅力的で、交流を重ねるうちに能登に愛着が生まれました。仕事との両立が大変な時もありましたが、酒蔵の皆さんにも協力してもらって一生懸命考えた企画を絶対に完遂させたかった」と語ります。

sake_g_school_in_noto_4 (1)奥能登の大自然に触れています!

sake_g_school_in_noto_6 (1)仕込み体験も!

sake_g_school_in_noto_5 (1)仕込み体験も本格的に参加できます!

 

4)魅力その3:酒蔵、生徒とのコミュニケーション!

sake_g_noto1 (1)

全体を通じて、一方的な講座ではありません。 常に交流を図りながら、日本酒の魅力に触れることが出来ます。 奥能登清酒の魅力とは、きっと、こういった人と人との交流を大切にする 温かさにあるんでしょうね。

松波酒造の金七聖子さんと数馬酒造の数馬嘉一郎さんは、「伝えることが苦手な能登の人々に代わって、行動力があり仕事も早い朝大学メンバーが能登のお酒の魅力を発信してくれている」(松波酒造・金七さん)「意欲があり、本業でもないのにとても熱心に取り組んでくれている」(数馬酒造・数馬さん)と、参加者の方々の能登へのあふれる熱意を激励しています。

sake_g_school_in_noto_7 (1) フィールドワークのあとはみんなで乾杯!

5)来年度も開校します!

ここまで魅力的な、奥能登酒蔵学校、実は来年度も行います!!

奥能登酒蔵学校では今後、能登で2回の実地活動を予定しています。丸の内朝大学地域プロデューサークラスの他チームとも協力して、能登を知っていただき能登ファンを拡大出来るような活動を行うとのこと!!

SAKETIMESでは来年度も継続してこの活動をサポートしていく予定です! 近日中に、開校の案内や講座の紹介を行いますのでどうぞ楽しみにしていてください。

【奥能登酒蔵学校についての問い合わせは】

◎数馬酒造
chikuha@kazuma.co.jp
0768-62-1200

 日本酒の魅力を、すべての人へ – SAKETIMES