近年、様々なジャンルで「サブスクリプション」と呼ばれる、定額料金を支払い利用するコンテンツやサービスが増えています。
日本酒業界には、古くから酒蔵や酒販店が企画する「頒布会」や「定期便」という定期購入サービスがありましたが、最近では、さらにさまざまな種類のサービスが増えてきています。
今回は、数ある日本酒の定期購入サービスの中から5つをご紹介します。
「OBORO定期便」「Happy Sake Time」—地酒に特化した2種類のコース
「OBORO定期便」と「Happy Sake Time」は、東京・新橋にある「朧酒店（おぼろさけてん）」が提供する定期購入サービスです。
朧酒店は、店主の大熊さんが選び抜いた日本全国34酒蔵の銘酒が並ぶ酒販店。「地酒の奥深さを味わってもらいたい」という思いで2種類の定期便コースを用意しています。
「OBORO定期便」は、日本酒初心者のための3ヶ月間定額サービス。店主が吟味した、今味わうのにベストな状態の日本酒（720ml×1本）と、銘柄や酒蔵を解説したミニコラムが届きます。
「Happy Sake Time」は、4ヶ月間の金額変動型購入サービス。この企画でしか手に入らない特別な日本酒（720ml×2本）とミニコラムが届きます。「OBORO定期便」とは違い、毎月どんな銘柄が届くのか事前に確認してから申し込みができます。
「Happy Sake Time」2021年6月・7月発送分の日本酒
「日本酒の感動体験を提供したい」と話す店主の大熊さん。味わいに真っ直ぐ向き合った時の感動や、造り手の意図や美意識までをも掴みとれるような飲酒体験のためのお手伝いを常にしていきたいと熱く語ります。
そのほか、会員向けに特別販売の優先案内や、大熊さんが主催する限定イベントの開催なども企画されています。
◎サービス概要
- サービス名：「OBORO定期便」
- 内容：日本酒（720ml）×毎月1本、コラム付き
- 料金：9,000円（3か月間・税込・送料込 ※配送地域によって変動あり）
- サービス名：「Happy Sake Time」
- 内容：日本酒（720ml）×毎月2本、コラム付き
- 料金：金額変動制（4ヶ月間・申込月によって金額が変動します）
「KURAND CLUB」—希少な限定日本酒を毎月お届け
「KURAND CLUB」は、日本酒をはじめ、梅酒や焼酎、クラフトビールなど日本のお酒を販売する通販サイト「KURAND（クランド）」が提供している、日本酒の定期購入サービスです。
KURAND CLUBの会員になると送られてくるのは、KURAND CLUB限定のオリジナル日本酒。KURANDとパートナー契約を結ぶ全国各地の酒蔵が毎月会員のためだけに醸造した、バラエティに飛んだ味わいの日本酒が届きます。
日本酒と一緒に、酒蔵推薦の地元のおつまみ、ニュースレターが同梱。ニュースレターには、酒蔵のストーリーやその地域の魅力、相性の良いおつまみのレシピなどがわかりやすく解説されています。
2021年8月発送の日本酒「のんのこうなぎ」（杵の川／長崎県諫早市）
「KURAND」では、他にも「酒ガチャ」というテーマに応じた日本酒が金額に応じてランダムで送られてくる、お買い得ボックスも提供してます。
◎サービス概要
- サービス名：「KURAND CLUB」
- 内容：日本酒（720ml）×1本、おつまみ1品、ニュースレター、KURAND通信、保存用の小瓶付き（初回限定）
- 料金：3,278円（税込・送料無料)
- 特典：KURAND SAKE MARKETの利用が10%OFF、KURANDオンラインストアの商品が最大10%OFF、会員限定イベントの参加権、会員限定商品の購入権
「日本酒にしよう」─しぼりたての日本酒を年中お届け
「日本酒にしよう」は、「極上のしぼりたてで、贅沢な日本酒生活を始めよう」をモットーに、しぼりたての日本酒を提供する定期購入サービスでです。
日本酒に親しみがない方にも気軽に日本酒を楽しんでもらえるよう、取り扱う銘柄はフレッシュな「しぼりたて」のみというこだわりよう。
一般的に酒造りは寒い冬の時期に行われるため、しぼりたてのお酒が流通するのは年末から春先にかけてです。ですが、「日本酒にしよう」では、季節に関係なく、最適な温度や環境を整えて酒造りを行う四季醸造が可能な酒蔵と共同開発を行っているため、年間を通して、しぼりたての日本酒を提供することができます。
お届けするセットには、お酒の紹介やそれに合わせたお料理レシピが掲載された小冊子が同封されています。
サービスを開始して6年という「日本酒にしよう」の1年以上の会員継続率は、なんと90％以上なのだとか。唎酒師でもあるCEOの高岡麻彩さんは、「酒蔵のこだわりや想いを伝えたい」「素敵な日本酒体験をして欲しい」という想いから、オンラインやリアルのイベントも定期的に開催しています。
◎サービス概要
- サービス名：「日本酒にしよう」
- 内容：1本コース／日本酒（720ml）×1本・小冊子付き、2本コース／日本酒（720ml）×2本・小冊子付き
- 料金：1本コース／4,105円（税込）、2本コース／6,655円（税込）
「saketaku」—約15,000種類から選ばれたとっておきの日本酒
「saketaku」は、おいしさと希少性にこだわった日本酒を月替りでお届けするサービスです。
マニアックなお酒やコンテンツが充実していて、日本酒をより詳しく知りたいコアな日本酒ファン向けといえるでしょう。
精鋭のスタッフが選んだ約15,000種類もの日本酒から、厳選されたた1本（720ml）が定期的に送られてきます。セットには、ソムリエ監修の日本酒の鑑定書（テイスティングシート）や、届いた瞬間にすぐ楽しめる日本酒に合うおつまみなどが同梱されています。
そのほか、造り手の思いが満載の情報誌や、その月の日本酒について解説する生配信があったりと、日本酒の魅力を多角的に味わえます。
さらに「saketaku」が選んだおつまみの追加購入権や、2～3ヶ月に1度、日本酒を自分で選べるオプションの付与、グラスを貰える継続特典もあります。
◎サービス概要
- サービス名：「saketaku」
- 内容：1本コース／日本酒（720ml）×1本、2本コース／日本酒（720ml）×2本
※両コースとも、鑑定書、テイスティングリスト、情報誌、おつまみが同梱。 - 料金：1本コース／6,578円（税込）、2本コース／7,678円（税込）
「酒のも日本酒定期便」—好みに合わせたお酒を提案
「酒のも日本酒定期便」は、長野市の酒販店「野本商店」が運営するお酒の定額購入サービスです。
本数や受取のタイミングを選べたり、好みや季節に合わせてお酒を選んだりと、オーダーメイド感覚で注文できるのが魅力。2回目以降の発送は、初回のレビューを反映して、よりぴったりなお酒を提案してくれます。
まるで近所の酒屋さんの店頭で、実際に接客を受けているようなレスポンスの良さです。同時に意外性のある提案も大切にしていて、「自分で選ばないけど飲んでみたら美味しかった」という購入者の感想が届いているのだとか。
今なら「家呑みキャンペーン」として、初回のお届けに4合瓶1本を無料でプラスして発送しています。また、ワインと組み合わせた定期便にすることも可能です。
◎サービス概要
- サービス名：「酒のも日本酒定期便」
- 内容：「720ml×1本」「720ml×2本」「1800ml×1本」「1800ml×2本」から選択
- 発送時期：「毎月発送」「2か月に1回発送」「3か月に1回発送」「4か月に1回発送」から選択
- 価格：3,500円～8,000円（税込、送料込・注文本数により変動）
日本酒の楽しみ方にあわせて、定額購入サービスを選んで
日本酒の定期購入サービスは、「新しいお酒と出会いたい」「どんなお酒を選んだら良いかわからない」「宅飲みをもっと楽しみたい」という方に、特におすすめです。サービスによって特徴や特典に違いがありますので、「どんなお酒を飲んでみたいか」「どんな風にお酒を楽しみたいか」という点をイメージしながら選んでみてください。
定期便で届いた日本酒が、日本酒の奥深い世界へと誘う運命の一本となるかもしませんね。
※トップ画像：©saketaku
（取材・文：藤本教子／編集：SAKETIMES）
