日本酒を自宅で楽しむ機会が増える年末年始。気分良く普段よりもたくさん買ってしまったり、お歳暮やお年始でいただいたりすると、なかなか飲み切れないこともあるでしょう。
そんなときは、日本酒を料理に使って美味しくいただきましょう。
今回は、「ラム肉の日本酒しゃぶしゃぶ」「つゆだくがおいしいあさりの酒蒸し」「疲れた身体をいやす卵酒」「日本酒を使った照り焼き風うまダレ」の4品を紹介します。
※ 未成年の飲酒は法律で禁止されています。調理の際はお気を付けください。※
たっぷりの日本酒で「ラム肉しゃぶしゃぶ」
ヘルシーなラム肉を使ったしゃぶしゃぶ。鍋に張るのは湯ではなく日本酒です。
「お酒が余ったから」という消極的な理由ではなく、日本酒をたっぷりと使ってこそ美味しくなる料理です。
【材料】
- ラム肉:しゃぶしゃぶ用の薄切りスライス
- 水菜:食べやすい大きさに切り分けたもの
※お肉や野菜はお好みのものでOK - タレ:市販のぽん酢、またはしゃぶしゃぶのタレ
- 日本酒:家にあるものをたっぷりと
【作り方】
- 鍋に日本酒を注ぎ、沸騰させる
- 水菜を入れ、再び酒が沸騰したら、そこに肉をくぐらせていただく
ラム肉はまろやかな旨味に日本酒の旨味がからみ、よりいっそう美味しくなります。しゃぶしゃぶ用に薄くスライスしたラム肉は食べ応えが軽く、いくらでも食べられそうです。
日本酒は、いちど煮詰めて少し量を減らしておくと、旨味がいっそう引き立つのでおすすめです。
ラム肉ではなく、牛肉や豚肉でももちろん美味しいので、好みのお肉でお試しください。日本酒で煮ると肉特有の獣臭さも抑えられます。古くから調味料としても活用される日本酒の本領が発揮される一品です。
肉の美味しさをより堪能したいのであれば、タレは少し控えめにすると良いでしょう。
つゆだくが美味しい「あさりの酒蒸し」
日本酒と出汁をたっぷりと使った、晩酌にもぴったりなあさりの酒蒸しです。
【材料】
- あさり:あらかじめ砂出しをしておく
- 煮汁:日本酒と出汁を同量で
- 小ねぎ:適量
【作り方】
- 鍋にあさりを入れ、煮汁をひたひたにして強火にかける
- 煮汁が沸いて、貝が開いたら火を止める
- 器に盛り、小ねぎをふる
本格居酒屋でもおなじみの滋味あふれる一品が、簡単につくれてしまいます。
お酒をたっぷり使うので、「酒蒸し」というよりも「酒煮」に近いですが、この煮汁を器に取って味わいながら楽しむのも一興です。貝の風味がたっぷりの煮汁を肴に、また酒が進んでしまうでしょう。
残った煮汁は、〆の雑炊にも使えます。雑炊をつくる時は、出汁を足して塩や醤油で味を調えてみてください。
疲れた身体を癒してくれる「卵酒」
冬の季語でもある卵酒。冷えた身体をぽかぽかと温めてくれる卵酒は、風邪の引き始めに飲むと効果があるといわれています。
【材料】
- 生卵:1個(Mサイズ)
- 砂糖:大さじ1~1.5
- 生姜のしぼり汁:小さじ1~2(お好みで)
- 日本酒:家にあるものを1合分(180ml)
【作り方】
- 鍋に卵を割り入れ、しっかりと溶く
- 1に酒と砂糖を入れ混ぜる
- スプーンなどでゆっくりと混ぜながら、中火で加熱する
- ふつふつと沸いてきたらできあがり
- お好みで生姜のしぼり汁を加える
日本酒が香る温かいミルクセーキのような、クリーミーで濃厚な味わいがたまりません。熱々のうちにお楽しみください。
ふつふつと温まるまで温度を上げるので、アルコールは飛んでいますが、アルコールが苦手な方は日本酒を充分に加熱したものを一旦冷ましてから使うと良いでしょう。
卵酒に使う日本酒は本醸造酒よりは純米酒、特にドライな味わいのものを避ければ、まろやかな味わいになります。甘みは後からでも足せるので、まずは砂糖大さじ1ぐらいから加えて、味見をしながら調整してください。
日本酒を使った「照り焼き風うまダレ」
照り焼き風のタレをつくるときは、本来なら味醂(みりん)を使いますが、日本酒でも代用できます。タレは様々な食材と合わせることができるので便利です。
【材料】
- 醤油:大さじ3
- 日本酒:大さじ3
- 砂糖:大さじ2~3
※甘味はお好みで加減してください
【作り方】
- 小鍋かフライパンに材料をすべて入れて溶き、中火にかける
- 煮詰めていき、少しとろみがついたら火を消し、冷ます。冷めるとより粘度が増していくので、煮詰め過ぎにご注意を
このタレは焼肉や、焼鳥、ステーキソースや野菜炒めなどの味付に活用できます。さっそく、鶏肉にタレをからめながら焼き、照り焼き風の焼鳥をつくってみました。こんがりとついた焼き目が食欲をそそり、お酒も進みます。
日本酒は、和食の世界では基本的な調味料としても重宝されています。日本酒を加えるだけで、簡単に味わいに深みが出ます。もしかしたら、洋食に使ってみても、思わぬポテンシャルを発揮するかもしれません。
飲んでも美味しい日本酒、時には料理にも使って、楽しい晩酌を過ごしてください。
※ 未成年の飲酒は法律で禁止されています。調理の際はお気を付けください。※
(文/KOTA)