さあ、今夜の家呑み、どんなおいしいものをつくりましょうか。「時間があるから手の込んだものを」というのもいいですが、サッと作れてすぐに乾杯できるのものであれば、ゆっくりとお酒の時間を楽しむことができますね。
そんなご要望にお応えするのが、今回のレシピ「根菜のからあげ」です。
素材そのものを味わうシンプルな料理
【材料】
- れんこん(水煮が便利です):適量
- にんじん:適量
- カボチャ:適量
- ごぼう(細めのものを):適量
- 塩、こしょう:適量
- つけダレ(同量の醤油と酒を混ぜ合わせます):適量
- 片栗粉:適量
【作り方】
まずは野菜を切りそろえます。レンコン、にんじん、かぼちゃは5~7ミリ厚ぐらいにスライスします。
ごぼうは皮をこそいで、扱いやすい長さに切ります。あまり太いと火が通りにくいので、目安として直径1.5センチより太いものは縦半分か1/4に切りわけます。切ったごぼうは水にさらし、10分くらいたったらザルに上げて水を切ります。
各材料に軽く塩とこしょうをふり、つけダレに浸します。
つけダレから材料を引き揚げ、片栗粉をまぶします。ポリ袋に野菜と片栗粉を入れシャカシャカ振ると簡単なのでおすすめです。
軽く粉をはらい、準備完了です。
では揚げます。低音~中温でゆっくりと火を通しましょう。材料によって火の通り時間が違うので、1種類ずつ揚げていきます。
泡と音が静かになってきたら揚げ上がりの頃合いです。
できあがりの雰囲気をお見せするため盛り合わせていますが、揚がったものからアツアツのうちにいただきましょう。サクサクの歯ごたえがたまりません。
「鳳凰美田 純米吟醸」の酸味と旨味が野菜の味を引き立てる
シンプルな調理は素材の味わいがよくわかると言われますが、素揚げに近い今回の「根菜のからあげ」はまさにそれ。自然な歯ごたえと奥深い滋味に心が癒されます。
それだけに、ともに楽しむ酒は根菜の滋味に穏やかに寄り添うようなテクスチャーが良さそうと、今回晩酌に選んだのが「鳳凰美田」。軽やかな香味が料理と縁がありそうです。
甘酸っぱい吟醸香。キリッとしていて、とてもさわやかです。期待通りのさらりとした口当たり。しかし、しっかりとした良質な甘みと酸味も感じ取ることができ、優れた香味バランスが心地よいです。
根菜たちとは、これまた軽妙に相性の良さを演出してくれます。その展開は面白いほどにシナリオ通り。無濾過ならではの味わいが、根菜の滋味と響き合うかのように、酒と肴は互いに相手の良さを高め合っています。
興味深かったのは、ごぼうやれんこんとあわせると、酒の酸味が華やいでより美味しく感じたこと。また、にんじんやカボチャに対して酒は持ち味の旨みを発揮して、野菜の甘みをいっそう引き立ててくれたことです。相性に様々な表情があるなんて、この酒と肴は実に面白い間柄です。
みなさんならどのようにお感じになるでしょうか。「根菜のからあげ」、どうぞお試しください。
(文:KOTA/編集:SAKETIMES)