夏の晩酌といえばビールに枝豆が定番。そのお馴染みのスタイルを日本酒に代えて楽しもうというのが今回の提案です。
作るのは枝豆を簡単にアレンジした小料理。味わい爽快な夏酒とともに、あるいは、まずは喉を潤すビールを含め、その後にゆっくりと過ごすお酒と良縁です。ぜひお試しください。
枝豆を使ったカンタン小料理2品
どちらの料理も、茹でた枝豆(冷凍でも可)を冷ましてから調理します。
サラダ枝豆
【材料】お好みの量を
- 枝豆:さやから出しておく
- トマト:角切りにする
- カイワレ:大き目に刻む
- オリーブオイル
- 食塩
【作り方】
- イ. ボウルに枝豆、トマト、カイワレを入れてオリーブオイルをかけ回す
- ロ. 塩で調味する。トマトが甘酸っぱい位が頃合い
枝豆のナムル
【材料】お好みの量を
- 枝豆:さやから出しておく
- もやし:茹でて冷ましておく
- キュウリ:千切りにする
- 好みで炒りごま
- 《タレ》以下の比率で混ぜる
- 醤油…大さじ2
- ごま油…大さじ1
- おろしニンニク…小さじ1/2
- おろし生姜…小さじ1/2
- 砂糖…小さじ1/2
【作り方】
- 材料をすべてタレで和えるだけ。盛り付けたら、好みで炒りごまを加える
- 材料に合わせて、タレの分量を加減してください
夏の宵を淡麗な夏酒で楽しむ
いつもなら酒と肴のマリアージュを堪能しながらしみじみと過ごす晩酌ですが、夏の宵は爽やかで軽快に楽しみたい。そんな気分になります。
ところで、枝豆とはどのような味わいなのでしょうか。表現に難しいものがありますが、よくよく味わえば、穏やかで厚みもあり、しかし香りは控えめで、後味の印象もしっかりとある。
そんな肴に合わせる酒を思案の末、すっきりとクリアな質感のものを考えました。すなわち、豆の風味を覆い隠すことなく引き立て、かといって肴に迎合することなく、自らの旨さも端的に表現する酒。そんな役割を期待したのが、「百十郎」の夏酒です。
まずは冷酒だけで一献。
香りは控えめに感じますが、なにか甘い果物を思わせる爽やかさがあります。すっきりとシャープな飲み口に始まり、きゅっと締まりのある旨みがゆっくりと舌にしみてきます。
次に、サラダをつまみながら。オイルを纏った豆の旨みを得て、酒はふっくらと旨みを広げます。トマトの酸味に対しても酒の旨みは包容力を持って、ごく自然に寄り添います。
続いて、ナムルをひとつまみ。サラダに比べて、やや味が濃くなりましたが、キレの良さも手伝ってごま油の後味もすっきり。飽きのこない美味しさです。
酒が少し室温に馴染んでくると、きゅっと締まった旨みがゆるりとほぐれたかのように、柔らかさが増幅して感じられます。
料理をつまみながら飲み進めても、酒とこれらの肴はいたずらに溶け合うこともなく、それでいて反発することもなく、互いに自己主張しながら美味しい関係を演出しています。こんな相性のカタチもあるんだな、と感心しました。
(文:KOTA/編集:SAKETIMES)