京都リサーチパーク内にあるレストラン パティオにて開催された松井酒造の日本酒会に参加してきました。松井酒造は京都・洛中最古の酒蔵として知られています。
松井酒造 松井茂樹専務
日本酒に合わせたこだわりの料理
京のおばんざいと珍味の盛合せ
鱸(スズキ)の薄造り
トロホッケの炙り焼き
他にも、マグロのサイコロステーキや鯛そうめん、にごり活性の日本酒をかけたアイスクリームなどが提供されました。
提供された6つのお酒をテイスティング!
1. 大吟醸 五紋神蔵 kagura 無濾過生原酒
日本酒テイスティングデータ | ||||
銘柄 | 大吟醸 五紋神蔵 kagura 無濾過生原酒 | |||
香り | 華やかな香り(1~10) | 4 | 銘柄のラベルまたは写真 | |
爽やかな香り(1~10) | 4 | |||
穏やかな香り(1~10) | 2 | |||
ふくよかな香り(1~10) | 2 | |||
味わい | 甘味(1~10) | 3 | ||
酸味(1~10) | 5 | |||
苦味(1~10) | 4 | |||
旨味(1~10) | 3 | |||
テイスティング者コメント | 香り | 主体となる香り | 原料香主体、清楚な果実香と淡いハーブ香あり | |
感じた香りの具体例 | 炊いた白米、生クリーム、マシュマロ、メロン、スウィーティー、白桃、スペアミント、瓜、若草 | |||
味わい | 甘辛度 | 中程度 | ||
具体的に感じた 味わい | すっきりキレ良い飲み口、微炭酸を感じスッキリした酸味が主体、後味はシャープにキレる、スペアミントやスウィーティーを思わせる含み香 | |||
このお酒の特徴 | 微炭酸を感じ、キレ良く華やかで清楚な果実香を持つ薫酒 | |||
4タイプ分類 | 薫酒 | |||
飲用したい温度 | 15℃前後、38℃前後 | |||
温度設定のポイント | 冷やしすぎない程度に冷やして清楚な果実香とふくらみがありキレの良い味わいを引き出すか、ぬる燗にて柔らかくふくらみがありキレの良い味わいを引き出すか | |||
この日本酒に合わせてみたい食べ物 | きゅうりとわかめの酢の物、ほうれん草の胡麻和え、瓜の浅漬け、鰆の西京焼き、鱸の薄造りなど |
※このフォーマットはSSI日本酒香味評価総合データベース 酒仙人のテイスティングフォーマットを参考にして、新たに作成したものです。
2. 富士千歳 しぼりたて 生原酒 本醸造
日本酒テイスティングデータ | ||||
銘柄 | 富士千歳 しぼりたて 生原酒 本醸造 | |||
香り | 華やかな香り(1~10) | 1 | 銘柄のラベルまたは写真 | |
爽やかな香り(1~10) | 2 | |||
穏やかな香り(1~10) | 4 | |||
ふくよかな香り(1~10) | 4 | |||
味わい | 甘味(1~10) | 3 | ||
酸味(1~10) | 4 | |||
苦味(1~10) | 4 | |||
旨味(1~10) | 4 | |||
テイスティング者コメント | 香り | 主体となる香り | 原料香主体、淡いハーブの香りあり | |
感じた香りの具体例 | 炊いた白米、ヨーグルト、マシュマロ、スペアミント、甘夏、瓜、若草、青竹、ミネラル、千歳飴 | |||
味わい | 甘辛度 | やや辛口 | ||
具体的に感じた 味わい | 柔らかくふくらみのある飲み口、ふくよかで柔らかい旨味が主体、後味はスッキリでキレがある、スペアミントや千歳飴を思わせる含み香 | |||
このお酒の特徴 | ふくらみがあり柔らかい味わいの醇酒 | |||
4タイプ分類 | 醇酒 | |||
飲用したい温度 | 20℃前後、45℃前後 | |||
温度設定のポイント | 常温にて柔らかくふくよかな味わいを引き出すか、燗にてふくよかでキレ良い味わいを引き出すか | |||
この日本酒に合わせてみたい食べ物 | 鶏の塩焼き、鯛の塩焼き、マグロのステーキ、南京の天ぷら、鰹のタタキなど |
3. 辛口純米 五紋神蔵 kagura 無濾過生原酒
日本酒テイスティングデータ | ||||
銘柄 | 辛口純米 五紋神蔵 kagura 無濾過生原酒 | |||
香り | 華やかな香り(1~10) | 3 | 銘柄のラベルまたは写真 | |
爽やかな香り(1~10) | 4 | |||
穏やかな香り(1~10) | 2 | |||
ふくよかな香り(1~10) | 3 | |||
味わい | 甘味(1~10) | 3 | ||
酸味(1~10) | 4 | |||
苦味(1~10) | 4 | |||
旨味(1~10) | 3 | |||
テイスティング者コメント | 香り | 主体となる香り | 原料香主体、ほのかで爽やかな果実香とハーブ香あり | |
感じた香りの具体例 | 炊いた白米、生クリーム、マシュマロ、白桃、スウィーティー、クールミント、ライチ、瓜、若草、ミネラル、水飴 | |||
味わい | 甘辛度 | やや辛口 | ||
具体的に感じた 味わい | ふくよかでキレの良い飲み口、ふくらみがあり柔らかい旨味が主体、後味はキレ良くスッキリ、白桃やスペアミントを思わせる含み香 | |||
このお酒の特徴 | ふくよかでキレ良く爽やかな味わいの爽酒 | |||
4タイプ分類 | 爽酒 | |||
飲用したい温度 | 15℃前後、45℃前後 | |||
温度設定のポイント | 少し冷やして清楚でスッキリとした味わいを引き出すか、燗にて柔らかくふくよかな味わいを引き出すか | |||
この日本酒に合わせてみたい食べ物 | スモークサーモンのサラダ、シーザーサラダ、カマンベールチーズのフライ、イカの天ぷらなど |
4. 純米大吟醸 五紋神蔵 kagura 無濾過生原酒
日本酒テイスティングデータ | ||||
銘柄 | 純米大吟醸 五紋神蔵 kagura 無濾過生原酒 | |||
香り | 華やかな香り(1~10) | 4 | 銘柄のラベルまたは写真 | |
爽やかな香り(1~10) | 4 | |||
穏やかな香り(1~10) | 2 | |||
ふくよかな香り(1~10) | 3 | |||
味わい | 甘味(1~10) | 3 | ||
酸味(1~10) | 5 | |||
苦味(1~10) | 4 | |||
旨味(1~10) | 3 | |||
テイスティング者コメント | 香り | 主体となる香り | 原料香主体、清楚でキレイな果実香と淡いハーブ香あり | |
感じた香りの具体例 | 炊いた白米、生クリーム、マシュマロ、白桃、甘夏、ライチ、グレープフルーツ、クールミント、若草、瓜、若竹 | |||
味わい | 甘辛度 | やや辛口 | ||
具体的に感じた 味わい | 微炭酸を感じキレ良くスッキリした飲み口、微炭酸を感じる爽やかな酸味が主体、後味はキレ良くスッキリ、グレープフルーツやクールミントを思わせる含み香 | |||
このお酒の特徴 | 微炭酸を感じる爽やかな味わいの爽酒 | |||
4タイプ分類 | 薫酒 | |||
飲用したい温度 | 12℃前後、40℃前後 | |||
温度設定のポイント | 冷やしてキレ良く爽やかな味わいを引き出すか、ぬる燗にて柔らかくふくらみのある味わいを引き出すか | |||
この日本酒に合わせてみたい食べ物 | 水茄子の漬物、塩昆布、湯豆腐、そうめん、万願寺唐辛子の炭火焼きなど |
5. 富士千歳 純米にごり酒
日本酒テイスティングデータ | ||||
銘柄 | 富士千歳 純米にごり酒 | |||
香り | 華やかな香り(1~10) | 1 | 銘柄のラベルまたは写真 | |
爽やかな香り(1~10) | 2 | |||
穏やかな香り(1~10) | 4 | |||
ふくよかな香り(1~10) | 4 | |||
味わい | 甘味(1~10) | 4 | ||
酸味(1~10) | 4 | |||
苦味(1~10) | 3 | |||
旨味(1~10) | 4 | |||
テイスティング者コメント | 香り | 主体となる香り | 原料香主体、淡いハーブ香とやや乾いた根菜系の香りあり | |
感じた香りの具体例 | 炊き立ての米、サワークリーム、マシュマロ、水飴、若草、ミネラル、若竹、ザラメ、ハッサク、食パン、千切大根 | |||
味わい | 甘辛度 | やや甘口 | ||
具体的に感じた 味わい | ふくらみがありなめらかな飲み口、ふくよかでなめらかな旨味が主体、後味はサラリとキレる、若草やザラメを思わせる含み香 | |||
このお酒の特徴 | ふくよかでなめらかな味わいの濁りの醇酒 | |||
4タイプ分類 | 醇酒 | |||
飲用したい温度 | 20℃前後、45℃前後 | |||
温度設定のポイント | 常温にてなめらかでふくよかな味わいを引き出すか、燗にて柔らかくふくらみのある味わいを引き出すか | |||
この日本酒に合わせてみたい食べ物 | アプリコットジャムを使ったケーキ、アップルパイ、鶏のグリルトマトソースがけ、クリームシチューなど |
6. 富士千歳 純米にごり活性生酒
日本酒テイスティングデータ | ||||
銘柄 | 富士千歳 純米にごり 活性生酒 | |||
香り | 華やかな香り(1~10) | 1 | 銘柄のラベルまたは写真 | |
爽やかな香り(1~10) | 2 | |||
穏やかな香り(1~10) | 4 | |||
ふくよかな香り(1~10) | 4 | |||
味わい | 甘味(1~10) | 3 | ||
酸味(1~10) | 6 | |||
苦味(1~10) | 4 | |||
旨味(1~10) | 4 | |||
テイスティング者コメント | 香り | 主体となる香り | 原料香主体、淡いハーブ香とやや乾いた根菜系の香りあり | |
感じた香りの具体例 | 炊いた白米、サワークリーム、マシュマロ、若竹、ハッサク、ミネラル、ザラメ、千切大根 | |||
味わい | 甘辛度 | やや甘口 | ||
具体的に感じた 味わい | 微炭酸を感じスッキリキレイな飲み口、ふくらみがあり柔らかい旨味が主体、後味はキレ良くスッキリ、ハッサクやサワークリームを思わせる含み香 | |||
このお酒の特徴 | 微炭酸を感じキレ良くスッキリした味わいの濁りの醇酒 | |||
4タイプ分類 | 醇酒 | |||
飲用したい温度 | 12℃前後、38℃前後 | |||
温度設定のポイント | 冷やしてきれいな味わいを引き出すか、ぬる燗にて柔らかくキレの良い味わいを引き出すか | |||
この日本酒に合わせてみたい食べ物 | フルーツサラダ、プレーンヨーグルト、バニラアイスクリーム、シーザーサラダ、ポテトサラダ、ジャーマンポテトなど |
創業は享保11年!堅実な経営で着実にファンを増やす松井酒造
享保11年(1726年)に兵庫県香住にて創業後、京都市河原町に移転しました。当時は、酒造りをしながら香住から北前船による北海道交易を行っていたようです。大正末期に左京区吉田に移転し、現在に至ります。
日本酒会の後日、取材を兼ねて酒蔵見学をいたしました。蔵内はコンパクトにまとまっていて、効率よく酒造りが行われていることがわかりました。
酒蔵入り口の神棚
酒造りに関しては、飲みやすく、なおかつしっかりとした旨味のある味わいのお酒を目指しているようで、実際にテイスティングをしてみてそのように感じました。
酒蔵内タンク
海外展開については、単独では対応しきれない部分があるため、商社と組んで輸出をしているとのことでした。洛中にあるということで、酒蔵見学をされる外国人観光客も多く、英語でも接客されているそうです。
酒蔵内の井戸(ポスターのモデルは専務の奥様)
確実に需要が増加していくインバウンドのお客様にしっかり対応し、着実に松井酒造のファンを増やしていこうとする経営方針に健全さを感じました。このような堅実な商売をする酒蔵こそ、今後ファンを増やし、日本酒の需要そのものを伸ばしていくように思います。
(文/石黒建大)