2025年、みなさんはどんな日本酒に出会いましたか?

SAKETIMESでは、年末恒例のアンケート企画を実施。今年は120名以上の読者のみなさんから、心に残る特別な日本酒を教えてもらいました。

さぁ、「#2025年最高の日本酒」を振り返ってみましょう!

やっぱり「美味い」が一番!

いろいろと語りたいことはあるけれど、結局のところ、ひとくち飲んで「ああ、美味い……」とため息が漏れる瞬間には敵いません。1日の終わりに、お気に入りの酒器に注ぐ一杯。身体の芯までじわっと解けていくような、あの幸福感。難しいことは抜きにして、「今夜もまた飲みたい」と思わせる銘柄が揃いました。

特別な体験、特別な一本

年に一度の記念日や、大きな仕事をやり遂げた夜。そんな節目にふさわしいのは、心から納得できる最高の一杯です。その時、その場所でしか味わえないお酒に出会ったとき、それは単なる飲み物ではなく、ひとつの「物語」へと変わります。あなたの記憶に深く刻まれている一本は何ですか?

旅先での出会い

その土地を訪れ、その土地の風土に醸された日本酒をいただく。これ以上に贅沢な「美味い!」があるでしょうか。造り手の顔や、酒蔵を囲む景色が目に浮かんでくるような味わい。そんな運命的な出会いこそが、旅の醍醐味です。

「米の恩返し EP1」(恩田酒造/新潟県)
長岡酒の陣で出会い、その米の深い味わい深さに驚いて、翌日探して購入しました。熱燗にしてみたら、心からホッとする包み込まれるような味でした。(やまっこ)

「花羽陽 大吟醸 絹」(小屋酒造/山形県)
2025年2月、山形県肘折温泉に宿泊した際、旅館の近くを散策。地元の商店に立ち寄り、おすすめの日本酒をきき酒としていただきました。雑味がなく、上品な味わいに、一口目からひとめぼれ。すぐに購入しました。食事とも合いますし、単独でも十分に堪能できます。何気ない場所での出会いも今年一番となりました。(ゆりねえ)

「羽根屋 純米大吟醸 翼」(富美菊酒造/富山県)
日本酒の飲めない私が初めて、「日本酒美味しい!!これなら美味しく飲める!!」と、富山旅行で思ったお酒です。(かさご)

「東洋男山」(川村酒造場/山口県)
「周防大島 日本酒」で検索したら、島唯一の酒蔵で、20年休止していた酒蔵を再建中とヒット。興味を持って現地に行くと、酒蔵再建中の蔵主にお話を伺うことができ、ぜひとも応援したくなった次第です。(つぐちゃん)

ついリピートしたくなる酒

口に含んだ瞬間の感動はもちろん、二杯、三杯と飲み進めるほどに真価を発揮するお酒があります。料理の味を邪魔せず、そっと寄り添いながらも、確かな存在感を放つ。そんな「いつもの食中酒」こそが、実は一番の贅沢かもしれません。

「真澄 純米吟醸 漆黒」(宮坂醸造/長野県)
常温良し、冷酒良し、さらに燗良し。どの飲み方でも呑み口が変わらず、しっかり辛口。(かっちゃん)

「長寿金亀 青90」(岡村本家/滋賀県)
毎日晩酌に日本酒を呑んでる人に!いい刺激!(よしだしん)

「今西酒造」「岡崎酒造」「花の香酒造」に注目

今回、非常にバラエティ豊かな回答が集まりましたが、そのなかでも特に支持を集めたのがこの3つの酒蔵です。それぞれ美味しさはもちろん、背景にある歴史やストーリーも魅力的。店頭で見かけたら、ぜひ手に取ってみてください。

「三諸杉 三輪伝承蔵仕込み 露葉風65 無濾過生原酒」(今西酒造/奈良県)
大神神社に参拝した後、ずっと飲みたかった「三諸杉」を伝承蔵でいただきました。憧れが現実になった感動をこのお酒は見事に美しい記憶に仕上げてくれました。(メアリー)

「みむろ杉 純米大吟醸 酒未来」(今西酒造/奈良県)
他の人にも紹介したくなるほどの飲み口の良さと味わい。(おっぴ)

「信州亀齢 戸沢産ひとごこちラベル」(岡崎酒造/長野県)
フルーティーで甘口ながらもスッキリと切れが良く美味しいです。いくつかある信州亀齢シリーズの中で一番好きです。(まきさん)

「信州亀齢」(岡崎酒造/長野県)
20代ですがお酒の苦みとかはまだ苦手でした。日本酒は遠ざけていたのですが「信州亀齢」を飲んでみて驚きました。フルーティーな香りとほんのりした甘みがありスッキリとして飲める。これで日本酒に目覚めました。(うみ)

「信州亀齢」(岡崎酒造/長野県)
口当たり柔らかく、純米吟醸でありながら、フルーティーさとほど良い酸味、微発砲。何にでも合う日本酒。ワイングラスで冷やして飲むのが最高です。
漫画家、おかざき真理さんのご実家です!!(SHOHEI)

「産土 香子 六農譲」(花の香酒造/熊本県)
バナナやラムネ、バニラや乳酸系の香りが心地よく広がります!(ハリー)

「肥後御国酒 赤酒」(花の香酒造/熊本県)
初年度に飲んだ時から格段に美味しくなっていて衝撃を受けました。そのままでも、温めても、アイスクリームにシロップ代わりにかけても美味しいです。(和酒たいまる)

他にも、たくさんの投稿が集まりました!

「可惜夜(あたらよ)」(菊正宗酒造/兵庫県)
友人の快気祝いに持っていきました。最初はネーミングに惹かれの話題作りでしたが、飲んでみてフレッシュさと雑味のない後味が美味しくて、すぐになくなってしまいました。(たぁこ)

「Hakutsuru Blanc」(白鶴酒造/兵庫県)
驚き!日本酒の枠にとらわれない新しい挑戦を感じた。(よしたか)

「Maison Aoi Untitledシリーズ」(葵酒造/新潟県)
今年から造りを始めた新しい酒蔵さん。古来の蔵を事業継承し、新時代のお酒を造っていく若いメンバーの想いがこもった綺麗なお酒です。(めのちん)

「haccoba jam」(haccoba/福島県)
クラフトサケですが、年が変わるごとに味わいや、特徴がかわり変化を楽しめるのも一興なのかなと思っています。最初に出会った時は、東京・渋谷のMIYASHITA PARKで行われた「SAKE PARk」というイベントでで呑んだのですが、パイナップルジュースのような南国を感じる味わいでした。それが今年の2025年はガラリと変わり、マスカットのような味わいを感じる呑み口で葡萄積みでもしている様な印象でした。と前述したとおり、年ごとに味わいが変わる。かつ、毎年、安定した美味しさを提供していただけるhaccobaさんのjamは、相棒のように買える時は3本ほど買っています。(まっすー)

「大嶺 3粒 雄町」(大嶺酒造/山口県)
マスカットや桃のような味(チョウジ)

「青れもんドオ」(久米桜酒造/鳥取県)
偶然立ち寄ったオシャレなお店でおすすめされて出してもらった、レモンジュースのようなすっぱい日本酒に釘付けでした。
(ちあきーぬ)

「鯉川 純米酒」(鯉川酒造/山形県)
60度まで上げてから少し燗冷めでバランスがすごくよくなる。合わない料理を探す方が難しい。お値段が安くて毎日の晩酌に最高!(燗謝)

「越後杜氏 厳選 特別本醸造」(金鵄盃酒造/新潟県)
熱燗が最高!(むちこ)

「雪っこ 活性原酒」(酔仙酒造/岩手県)
極寒氷上で飲むと格別!(アッホ)

「㐂津禰 紅狐 純米酒」(華泉酒造/島根県)
年間300~400を超える日本酒を毎年飲みます。なかでも探求するのは食中酒。今年は山陰地方のお酒に興味を持ち、いいなと思ったのは花泉酒造さんの「㐂津禰」。旨辛口で、冷えた状態は料理の邪魔をしないほんのり旨口とキレの綺麗さが際立ち、「温度が上がると熱燗でも美味しいよ」と、お酒側から語りかけてくるように香りと味わいが立ち広がりました!今年出会ったお酒として一番印象に残りました。ラベルも素敵で印象に残る要因の一つでした。(けーすけ)

「風の森 未来予想図 III『時の重なり三重奏』」(油長酒造/奈良県)
油長酒造さん自慢の三重奏である、「甕仕込み『水端』」「オーク樽熟成『火の鳥』」「10年以上長期熟成『鷹長』」が重なり合った味わい深い一本でした。
今年イチ刺さった一本となりました。深い味が好みの方々に飲んで欲しいですね。(おや?けい)

「長珍 備前雄町」(長珍酒造/愛知県)
お世話になっている大学の先生と初めて2人で飲んだ時に奢っていただいたお酒です。先生おすすめの立ち飲み屋さんでしっぽりと語り合いながら飲みました。しっかりとしたお米の味わいが印象的なお酒です。あまりにもおいしかったので、最近は雄町を使ったお酒を見るとついつい買ってしまいます。(empty)

ご協力、ありがとうございました!

アンケートにご協力いただいたみなさん、本当にありがとうございました。

ここで紹介しきれなかった回答は、2026年1月に【#2025年最高の日本酒 完全版】として記事にまとめる予定です。お楽しみに!

X(旧Twitter)のハッシュタグ「#2025年最高の日本酒」もあわせてチェックしてみてください。

(文:SAKETIMES編集部)

編集部のおすすめ記事