年始のごあいさつなど、人に会う機会が多くなるこの時期。客人といっしょに飲むなら、どんなお酒が良いのだろうと悩むことはありませんか。そんな時にぴったりな日本酒として、今回は「来福 純米酒 八反錦」を選びました。
本日のお酒は「来福 純米酒 八反錦」
「来福」を醸す茨城県の来福酒造は「西の天吹、東の来福」と言われるほど、花酵母を使う酒蔵として有名です。花酵母を使用したお酒は酵母の要素が大きく出たものが多いですが、この「来福 純米酒 八反錦」は香りが控えめ。ホッと一息つける、飲み飽きしない銘柄です。「福が来る」という銘柄名も、おめでたい時節にぴったりですね。
常温の時は、丸みのある甘味とクリーミーで柔らかい酸を含んだ香りが立ち上がります。口に含むとアタックは強め。しっかりとしたアルコール感があります。苦味が優先し、中盤は酵母のふくよかさと米の旨味・コクが口いっぱいに広がり、穏やかな余韻を残していきました。
寒い季節なので、50度くらいまで温めてみましょう。すると、しっかりとした酸が立ってきて、苦味の後から麹の旨味がやさしくやって来ます。最後はシャキッと切れていきました。
イカのお造り
キレが良くほどよい酸味のあるお酒には、生魚がよく合います。
今回は、スルメイカを使ったイカのお造りにしましょう。
<材料> 2人分
- イカ 1杯
- 焼き海苔 2/3枚
- うずらのたまご 2個
<作り方>
1. イカは足、わた、エンペラを取って皮を剥ぐ。胴の広い部分を切り分ける。
2. 大きい方は縦に切り込みを入れていく。
3. 大きさを合わせた焼き海苔を置き、端から巻いて輪切りにする。
4. 残りの部分は細切りにする。
5. 重ねて盛り付け、うずらの卵黄を載せる。
地味になってしまいがちなイカのお造りも、こうしてちょっと手を加えるだけで、ワンランク上の料理に。卵黄のコクが加わって食べ応えもアップ。使わなかったゲソやエンペラももったいないので、わたといっしょに炒めてみましょう。するともう1品、酒肴のできあがり。これもまた、良いおつまみになるんです。
イカの旨味と「来福」の米の旨味・苦味が相乗効果となって、さらに美味しく感じられます。イカのおつまみで「来福」を飲みながら、福がやってくるのを願ってみるのはいかがでしょうか。
(文/まゆみ)