2004年にスタートし、今では毎年恒例となった「新潟淡麗 にいがた酒の陣」。今年は3月10,11日に開催されました。新潟県内およそ90の酒蔵から出品された500種類以上の日本酒を、多彩な料理ととも楽しむことができます。今年は過去最高の14万人を超える参加者が、会場である朱鷺メッセに集まりました。

「にいがた酒の陣2018」の入り口看板

 

県外から参加する人も多く、10時からのスタートにもかかわらず、朝7時にはすでに300人ほどが並んでいたのだそう。

新潟酒の陣のチケット

チケットを握りしめて入場を待っていると、まわりからさまざまな地方の方言や外国語が聞こえてきました。この日を心待ちにした人々が、全国各地から集まってきているのですね。

にいがた酒の陣会場風景の写真

新潟県内でも有数の大きな会場ですが、その広さを感じさせないほどの人、人、人。

にいがた酒の陣でお酒を注いでもらっている写真

ひっきりなしに差し出されるお猪口と、そこにお酒を注ぎ続ける蔵のスタッフ。せわしない光景がどのブースでも見られ、人気蔵では、酒を注いでもらうのも一苦労です。

お燗酒の写真

新潟県はまだ寒い時期のため、燗酒の出品も多くありました。「能鷹」を醸す田中酒造は、毎年違う酒を燗にすることで、燗酒の楽しみを味わってもらえるようにしているのだとか。来年はどんな酒がどんな温度で提供されるのか、楽しみですね。

にいがた酒の陣の出展者とボトルの写真

「峰乃白梅」を醸す白梅酒造のブースでは、まだ店頭に並んでいない、無濾過の純米大吟醸酒が人気でした。透明なボトルが特徴で、デザイン性が高いです。こちらは、UV加工されたフィルムを巻いて出荷されるのだそう。

NiigataSakeLoversの企画商品「繋ぐ」

こちらの「繋ぐ」は「Niigata SAKE Lovers」の企画商品。「Niigata SAKE Lovers」は、"新潟から世界へ"を合言葉に、2013年に「新潟地酒を愛でる会」として発足した国際交流プロジェクトです。3期目を迎えた今年は、君の井酒造と協同でオリジナルの日本酒を醸しました。旨味とコク、そして最後に苦味が感じられる、しっかりとした味わいです。

新潟のご当地フードとともに楽しむ地酒

にいがた酒の陣に出店した食品ブース

新潟の酒に合うのは、やっぱり新潟の食。屋台が連なる場所には、日本酒のブースに負けないくらいの人が集まっていました。

牛タンを焼いている写真

ここ数年、連続で出店している「燻製 男塾」。一番人気は牛タンです。200キロもの牛タンを用意してくるそうですが、いつも閉場を待たずに売り切れてしまうのだとか。香ばしい味噌の香りが、食欲をそそります。

栃尾油揚げを挙げている写真

初出店の「おにぎり専科 温もり屋」は、名物の栃尾揚げを提供していました。きれいな油でじっくりと揚げられた栃尾揚げは、豆腐の甘味とコクを感じることができ、ボリューム満点。日本酒にもぴったりです。

おつまみをもちながら日本酒を飲む写真

参加者のなかには、おつまみを持ち歩きながら酒を試飲していくツワモノも。

にいがた酒の陣で常設のテーブルにおつまみやおさけを広げている写真

気に入った銘柄を購入して、おつまみとともにじっくりと楽しんでいるのは、常連の方々です。気になる酒を事前にチェックし、目当ての酒を購入したら屋台でおつまみをそろえて、会場の雰囲気を味わいながら酒を飲むという楽しみ方は参考になりますね。

グッズ販売を目当てにする参加者も!

にいがた酒の陣、加賀の井酒造のブースの写真

2016年に起きた糸魚川大火で蔵が全焼してしまった加賀の井酒造。現在復旧中で、3月から造りを再開するとのこと。「暖かくなってきたので、造りは気温との勝負です。最初の仕込みはタンク2~3本くらいですかね」と、話していました。ブースには、富山県・銀盤酒造の設備を借りて昨年仕込んだお酒が並び、応援する意味で購入する参加者も多かったようです。これからの酒が、楽しみでなりません。

「にいがた酒の陣」は、酒だけでなく、食やグッズなども見どころ満載。カップ酒が当たるくじ引きをはじめ、新潟の名物が描かれた「新潟てぬぐい」や、日本酒のラベルを使用して作られた「酒造銘柄ノートブック」の販売など、本イベントならではの商品が数多く並び、買い物を目当てにやってくる人もいます。

にいがた酒の陣、新潟手ぬぐいの写真

にいがた酒の陣で出品されている酒造銘柄ノートブックの写真

年々、入場者が増えているということで、業界はもちろん、地域の活性化にも一役買っているこのイベント。会場には終始、熱気が立ち込め、参加者みんなで大いに盛り上がりました。すでに、来年3月の開催が待ち遠しいですね。

(文/まゆみ)

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