こんにちは。ライターの三浦環です。
みなさん、東京都にはどのくらいの日本酒の酒蔵があると思いますか?
都道府県にはそれぞれ酒造組合という組織があり、ほとんどの酒蔵はそこに在籍しています。意外に多く思われるかもしれませんが東京都酒造組合には10蔵元が加入しています(内1蔵は休蔵中とのこと)。
豊島屋酒造もそのひとつで東京都北部である東村山市に酒蔵を構えています。今回はその豊島屋酒造にて11月15日に開催された「豊島屋フェスタ2015」にうかがってきました。
開始30分前から大行列!
開始時間は10時から、ということで9時半過ぎに豊島屋酒造に到着したのですが既に大行列が。始まる前からこのイベントの人気の高さがうかがえました。
今年は入場が無料(来年より入場は有料化されるとのこと)。入口の受付で試飲券が3枚付いたチケットを受け取り会場内へ。
普段は見られない酒蔵内で試飲ができる!
まずは酒蔵内の見学。
昔、使用していた井戸や道具、仕込み蔵などの展示を拝見。蔵内はお酒の香りとひんやりとした空気が漂っていました。
試飲は全部で3箇所。敷地内の離れた場所に設置されたコースになっていたので全体の様子を試飲しながら色々と見て回れました。
造ったその場で味わえる、限定酒や升酒!
蔵で造られたお酒を色々と飲むことができます。
限定酒の他、升酒や瓶ごと燗酒にされたものも。
紙コップになみなみと注がれるその量にびっくり!
屋台・麹米試食・ステージからDJまで、エンターテイメントの数々!
麹米が試食できるコーナー
蔵で使われている麹米を少量いただくことができました。パラパラとした感触、ほんわりと芳ばしい香り、そして優しい甘味がありました。
映画コーナー
蔵の一部を利用した短編映画の上映が行われていました。
DJブース
蔵の四角いスペースを活かしたDJブースが設置され、音楽とお酒が愉しめる魅惑的な空間でした。
食べ物の屋台のブース
高田馬場「讃岐うどん蔵之介」、四谷「和酒 月肴」、「やすだ屋」「ポールスタア」「和菓子処餅萬」「お魚会」など飲食店等の参加協力もあり、とても充実したおつまみの販売もありました。
さかずきんブース
日本酒のお店やイベントで見かけることも多い「さかずきん」ちゃんというキャラクターグッズの販売もありました。
ステージ
飲食が愉しめるスペース前にはステージが組まれ、そこで生のライブが随時おこなわれていました。
一角には贅沢にも仕込み水が設置され、おいしい和らぎ水もたっぷりと堪能しました。
午前は曇っていた空もお昼には突き抜けるような爽やかな青い空に。
蔵開きは普段あまり公開されていない蔵の中を見学できたり、振る舞い酒や試飲を中心として愉しめるイベントですが、「今回から蔵開きは私達の挑戦する意欲と 沢山の方々の協力により、食とエンタ-テイメントを 充実させた『豊島屋フェスタ』としてリニュ-アルいたします」との言葉通り、様々な文化が融合したイベントとしてたくさんの楽しみ方ができました。
当日は「約3000名の来客があり、その飲酒量はなんと約600リットル」とのことでした(一升瓶に換算すると333本)!
イベント終了後、豊島屋酒造の営業の高橋さんに、"単に蔵開き"としてではなく、"豊島屋フェスタ"としてイベントを行った理由を尋ねました。
「五輪も控え東京の蔵元として酒の機能である関係性の構築をより多くの人に、目に見え、楽しめるカタチにして場を提供することを望んでいます。また、より良く新しい関係性が創造できればうれしいと思います。」とのことでした。
今回の参加した方々は「飲む」だけではない、お酒の新たな愉しみ方を単一のイベントでも多角的に経験できたのではないでしょうか。未来を見据える豊島屋酒造さんの新たな取り組みに期待が膨らみます。
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