さまざまな食文化の飲食店が立ち並ぶ東京・銀座。そこに、洋風にアレンジされた手打ち蕎麦と、日本各地の地酒や世界の自然派ワインが楽しめる「Soba Ristorante na-ru(ソバ リストランテ ナール)」があります。

蕎麦屋の様相は微塵もない、おしゃれな隠れ家カフェ

銀座の東側・宝町や東銀座に近いオフィス街にひっそりとたたずむ、一見カフェバルの様相の「Soba Ristorante na-ru」。日中には目の前の公園からやさしい陽射しがさんさんと差しこみます。

平日のビジネスランチで洋風蕎麦を楽しむのもおすすめですが、なんといっても、お仕事後や土日に、蕎麦前と蕎麦で日本酒を楽しめるのがこのお店の一番の魅力です。

蕎麦前とは、蕎麦を食べる前に飲むお酒のことです。江戸時代には、蕎麦が出てくるまでの待ち時間に、軽く肴で一杯嗜む文化が流行していました。na-ruでは、どのような蕎麦前と蕎麦が楽しめるのでしょうか。

たたずまいからは想像がつかない!na-ruの日本酒へのこだわりとは?

日本酒は30種類前後が常備されています。十四代や新政、獺祭などの有名銘柄をはじめ、唎酒師のオーナー店長厳選の「その日のおすすめ」も数種類用意されています。季節や入荷状況によって変わるので、来店時の楽しみのひとつです。自然派ワインも取り揃えられていますが、日本酒の品揃えは圧巻。日本酒を飲まなくてはもったいないですね。

日本酒を「グラス」で注文すると、ワイングラスで提供されます。

「日本蕎麦」を生かしたイタリア風アレンジ

蕎麦へのこだわりもさすが。会津から取り寄せる厳選そば粉を、毎日、店舗内で打ち、出来立てを提供しています。

na-ruでは、蕎麦(もりそば・かけそば共)の薬味にオリーブオイルと山椒をトッピングすることが特徴的です。驚くことに、これが不思議と細打ちの蕎麦とよく合います。脂っこさはなく、むしろオイルの滑らかな口当たりがそばを喉に滑らかに導いてくれます。もちろん、九割蕎麦を茹でた風味豊かな締めの蕎麦湯も提供していただけます。

オリーブオイルにもこだわっていて、ほぼ全ての料理に使用されています。蕎麦屋定番の天ぷらや、蕎麦キッシュ、蕎麦の実のカポナータ等、蕎麦を扱ったバル的おつまみが充実しており、"ソバ"リストランテの名にふさわしい、イタリアンアレンジを存分に楽しめます

自分が好きな日本酒を料理に合わせる楽しさは、たとえイタリア風蕎麦だろうとも変わりません。

この日おすすめの蕎麦は、秋に収穫したばかりの新そばだったので、日本酒は秋出荷の火入れ純米酒「旦」を選択しました。程よい甘みとほのかな純米らしい香りが、のどを通る時鼻に抜ける蕎麦とオイリーな香りに非常にマッチします。

意外!?イタリアワインと日本酒の共通点とは?

蕎麦というと"日本のもの"というイメージがある方も多いと思いますが、実は北イタリアでも蕎麦が多く生産されており、蕎麦を使ったイタリア郷土料理も数多く存在します。さらに、ワインと同じく食中酒である日本酒は、イタリア料理を意識して造られたイタリアワインと同様に、イタリア料理にも合うのでしょう。

na-ruでは、自然に"イタリア料理と日本酒が合う"という新しい感覚を経験をすることができます。イタリアンバル風のタパスに合わせる日本酒を選ぶ楽しさにつられ、ついついお酒が進んでしまいます。

新しいものを巻き込んでも守りたい伝統・文化のあり方とは?

蕎麦と蕎麦前に合わせて日本酒を楽しむ文化は、江戸時代から脈々と現在も受け継がれている日本酒の楽しみ方です。

「日本酒はこうあるべき」
「蕎麦はこうあるべき」

個々に固定観念はあるかもしれませんが、新しいものを巻き取っていく時代の流れはもはや止められるものではありません。

海外の料理とのマリアージュ、他国食材やスパイスの利用、海外進出など、新しい形に変わっていくことを恐れずに、その中に潜む各国や日本の伝統文化への敬愛を感じながら、美味しいお酒や料理を楽しんでいけるようにありたいものですね。

新しい時代の流れと、伝統的な文化の融合を、ぜひこのお店で味わってみてはいかがでしょうか。

(文/山本清子)

◎店舗情報

  • 店舗名:Soba Ristorante na-ru(ソバ リストランテ ナール)
  • 住所:東京都中央区銀座1-19-8 銀座サクラビル1階
  • 電話:03-5579-9949
  • 営業時間:月~金 ランチ 11:30~14:00 (13:30LO) / ディナー 17:30~22:00 (21:30LO)
  • 土曜日・祝日 11:30~21:00 (20:30LO)
  • 定休日:毎週日曜日と第4土曜日