こんにちは!SAKETIMESライターの梅山紗季です。SAKETIMESで今月初めにあるお店のオープンをお知らせする記事があったのはみなさまご存知でしょうか?お店の名前はSakeLaboTokyo。気軽に、スタイリッシュに日本酒を楽しめるというコンセプトのこちらのお店に、今回は、ライター梅山が実際お邪魔して味わった魅力を、たっぷりレポートしたいと思います!
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十条駅からほど近く。種類豊富な日本酒と、味わい深い料理を。

SakeLaboTokyoは、JR十条駅から徒歩2分のところにあります。駅前の商店街・十条銀座を歩き、少し奥の道に入ると、青い看板が見えてきます。

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お店の前には、こちらがホッとするような立て看板が立っています。

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「日本酒が好きになるお店」、という紹介のほかに、「日本酒を飲まれない方も大歓迎です」とあると、普段日本酒を飲まない人も安心して誘うことができそうです。

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店に降りる階段の先にはガラスの扉があり、店内は地下でも明るくなっています。日本酒の瓶が飾られていて、眺めながら席に着きます。

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カウンターに座ると、綺麗に並んだワイングラスが目にとまります。

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グラスの大きさによって60ml、90ml、120mlと、お値段と量が分けられているそうです。飲みたいお酒に応じて、量を変えられるのが嬉しいですね。

お酒と一緒に、和らぎ水を瓶で出してくださるサービスも、来店者のことを思うお店側のあたたかさが感じられます。

日本酒のラインナップはこちら。お店の方によれば、「20種類ほどの固定銘柄があり、それ以外はどんどん入れ替わります」とのこと。

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メニューにはないものもいくつか置いてあるそうで、店員さんに尋ねてみるのもオススメです。店内中央にある大きな冷蔵庫から好きな日本酒を探すこともできます。

また、日本酒以外のドリンクメニューも充実しています。栃木県の日本酒「鳳凰美田」から出ている桃やゆずの果実酒など、日本酒を飲んだことがない方と一緒に来ても楽しむことができそうな品揃えが、嬉しい限り。

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最初に頼んだのは京都府・藤岡酒造の「蒼空 純米 生 かすみ酒 美山錦7号酵母」。うすにごりのこちらのお酒は、ワイングラスに注がれると、本当に美しいです。

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グラスを少し傾けて香りをかぐと、柑橘系のフルーツのような爽やかな香りがします。飲んでみると、お米のうまみもきちんと感じることができながらも、さっぱりとしてキレがいいです。味わいが潔いため、この季節に1杯目として飲むにはぴったり。季節感とおいしさの両方を兼ね備えた提案に嬉しくなりました。

お通しでいただいたのは、いぶりがっこと、クリームチーズ。

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「一緒に召し上がっていただいても、日本酒によく合いますよ」というアドバイスをいただき、あわせて食べてみます。クリームチーズがなめらかなこともあり、お酒が進みます。

次に、ワイングラスが似合うお酒を、とお願いして出していただいたのが栃木県の株式会社せんきんの「仙禽 Dolce Bouquet(ドルチェ・ブーケ) 無濾過生原酒 」。

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ワイン酵母を使っているこちらの日本酒は、華やかな香りが特徴的です。味わいも甘く、飲み口が軽やかで白ワインのようです。香りを楽しみやすいワイングラスで飲むことが出来るSakeLaboTokyoならではの品であり、日本酒を飲むのは抵抗がある、という方にもオススメをしやすい1本でした。

この日本酒と一緒に食べたのが、アスパラ・エリンギの豚巻き串と白はまぐりの酒蒸し。

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白はまぐりの酒蒸しは純米酒を使って調理をしているそうで、スープまで味わい深くなっています。香りの強いお酒や酸味の強いお酒など印象的な味のお酒を飲んでも、味わいを邪魔せず食べられるお料理はありがたいですね。

オーナーの甲斐勇樹さんと店長の甲斐寛人さんはご兄弟でお店を営んでおり、おふたりとも、出身は宮崎県だそうで、メニューには「本場宮崎 チキン南蛮」が並んでいました。せっかくなので、このチキン南蛮に合う日本酒を、とお願いすると、笑顔で、冷蔵庫の中から1本のお酒を出してくださいました。

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出していただいたのは、先ほどと同じ株式会社せんきんの「仙禽 無垢」。香りはメロンやバナナのように甘く広がりがあるものの、飲むと思った以上にさっぱりとしていて、独特の酸味とキレがあります。チキン南蛮に合わせると、甘酢のジューシーさとよく合います。お酒の後味がすっきりしているため、タルタルソースの濃厚な味にも上手く呼応しています。

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「チキン南蛮の酸味に合わせて、少し酸味が特徴的なものを同調させて選んでみました。」と店長 甲斐寛人さん。先ほど飲んだ「仙禽 Dolce Bouquet」と自然に比較も出来て、この細やかな選び方、日本酒が好きな人には嬉しい限りです!

最後に〆でいただいた卵かけごはんは、ふわっふわの卵に葱と鰹節のかかったシンプルであたたかな味わい。お酒を重ねて飲んだ後には、優しく染み入るこの〆、最高です。

お店は絶えず賑わっており、それぞれのお客さんが、思い思いに日本酒を選んでいらっしゃる様子が見られました。最後までおいしくいただける心配りが溢れたお店の姿勢に、こちらの心まで温かくなりました。

 

「好きな1杯」を気軽に見つけてほしい―SakeLaboTokyoへの想い―

店長の甲斐寛人さんは、SakeLaboTokyoをオープンさせた想いについて、こう話してくださいました。

「日本酒は詳しくない、というお客様にも気軽に入ってほしい、というのが1番の想いです。このお店は日本酒に対して強いこだわりのある方をターゲットとして考えていません。『いろいろな日本酒を飲み比べしたい』『おいしい日本酒を楽しく飲みたい』など、フランクに日本酒を楽しみたいという方に、オススメをしたいと考えています。日本酒を飲んだことのない方や、リーズナブルに飲み比べをしたい方、もちろん日本酒について詳しい方も、沢山の方に来ていただけたらと思うし、日本酒を置いてあるお店の中でも、気軽に、敷居の高さを感じさせず入ってもらえたらと願っています。」

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SakeLaboTokyoという店名についても、

「日本酒のことが好きで、もっともっと日本酒のことを学んで行きたいという想いがあり、それをお客様と共有できればという想いから「サケラボ」と名付けました。

お客様と一緒に日本酒を楽しんでいけたら、というオーナー・店長のおふたりの想いがこめられているそうです。実際にお店にお邪魔して印象的だったのは、お客さん1人1人に細やかに対応をしている姿でした。丁寧に、お客さんが「好き」と思える日本酒を探してくださる姿勢が、お店のあたたかな空気を作っているのが伝わってきました。

店長である甲斐寛人さんは最後に、

「私自身もまだまだ、日本酒は勉強中の身です。ご来店するお客様と一緒に日本酒をさらに好きになっていければ嬉しいですし、『このお酒、おいしい!』『これが好き!』といった、お客様の『好きな1杯』を見つけることができたらと思っています。

と、笑顔で語ってくださいました。日本酒を、沢山の人に楽しんで飲んで、「好きな1杯」を見つけてほしい。そんな強い想いが、オーナー・店長さんのおふたりから感じ取れました。

取材に応じてくださったSakeLaboTokyoのオーナー・甲斐勇樹さんと店長・甲斐寛人さんのおふたりは、利き酒師の資格を取得しており、お酒選びをお任せできます。また、日本酒をワイングラスで味わうというお店の形により、酒器で味わうときとはまた違った表情を知ることができるのが、お店の大きな特徴であり、嬉しい点でもあります。香りが伝わりやすいため、いつも何気なく飲んでいるお気に入りの日本酒の、少し違った表情を発見することができるのも、SakeLaboTokyoならではの良いところだと思います。

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ワイングラスに注がれる、香りも味わいも楽しめる日本酒を、お客さんが思い思いに味わうことができる。SakeLaboTokyoは、そんなあたたかさに溢れた空間でした。1人でゆっくりと、気心知れた人と、日本酒を飲んだことがない人とも、「好き」と思える一杯に出会うことができるSakeLaboTokyo、ぜひ訪れてみてください!

◎ 店舗情報
店名SakeLaboTokyo (サケラボトーキョー)
場所】埼京線 十条駅 から徒歩2分 東京都北区十条仲原1-1-7
電話】03-5948-5027
【FAX】03-5948-6992
席数】24席
営業時間】17:00-24:00(L.O 23:30)
定休日】火曜日
SakeLaboTokyo公式facebookページ
www.facebook.com/sakelabo.tokyo

SakeLaboTokyo公式twitter
twitter.com/SakeLaboTokyo

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