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創業300年以上の酒蔵が運営! 日本酒しゃぶしゃぶ専門店「悠久乃蔵」が銀座にオープン

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2016年7月1日(金)、創業300年以上の歴史を持つ9つの蔵が運営する日本酒しゃぶしゃぶの専門店悠久乃蔵が、東京・銀座にオープンしました。

創業300年以上の歴史を持つ酒蔵の力を結集

「悠久乃蔵」立ち上げの発起人であり、源平酒造(福井県大野市)の代表取締役である萩原敦士さんに、オープンまでの経緯やお店のコンセプトをお聞きしました。

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創業343年(2016年現在)という長い歴史を持つにも関わらず、およそ2億円にも及ぶ負債があった源平酒造の経営を2012年に継いだ萩原さん。周囲の協力もあり、2015年11月に借金の全額返済が完了できたことで、以前から構想を練っていた「悠久乃蔵」の実現に向けて動き始めます。

そのアイデアとは「創業300年以上の酒蔵」に焦点をあてることでした。

100年以上続く企業が全体のわずか0.01%というデータがあるなか、地場に根付き300年以上営まれてきた酒蔵はさらに希少な存在です。この歴史ある酒蔵が持つポテンシャルをつなぎ合わせることで、歴史と現在の融合を図り、ひいては日本酒業界の振興や地方観光への導線をつくることができるのではないかと考えました。

そこで創業300年以上の蔵を独自にリサーチし飛び込みで蔵回りを行います。そしてプロジェクトに賛同してくれた源平酒造含む9蔵とともに悠久乃蔵会を結成し、各蔵が出資しあって「悠久乃蔵」を開くことができました。

◎「悠久乃蔵会」の参加蔵元
増田徳兵衛商店(京都)/1675年創業
平瀬酒造店(岐阜)/1623年創業
玉川酒造(新潟)/1673年創業
稲田本店(鳥取)/1673年創業
千代の亀酒造(愛媛)/1718年創業
大賀酒造(福岡)/1673年創業
源平酒造(福井)/1673年創業
白駒酒造(福井)/1697年創業
室次醸造場(福井)/1678年創業

お店のコンセプトは「日本酒×しゃぶしゃぶ」という新業態を軸に、麹の魅力や酒粕の素晴らしさを銀座から発信していくことだそうです。

ファン垂涎の「日本酒しゃぶしゃぶ」とは!?

看板メニューは「日本酒しゃぶしゃぶ」。それは文字通り、出汁の代わりに温めた日本酒に肉を泳がせていただくお料理でした。

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日本酒を土鍋に入れ、強火で煮詰めてアルコールを飛ばし、そこにお肉やお野菜を入れてしゃぶしゃぶしゃぶ!なんという贅沢でしょう。炎が上がる光景は圧巻です。

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煮切った日本酒はアルコールが飛び、豊富なアミノ酸(旨み)が残ります。それが具材の旨みとうまく絡み合うのです。酒粕・麹・薬膳・ココナッツオイル・アジアンテイスト・グリーンカレーなど、つけダレやフレーバーの種類も豊富。老舗醤油蔵の醤油パウダーとあわせるのも絶品です。

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こちらのお店で提供されるお肉は「銀座蔵麹豚」。麹からできた飼料で育てられた豚肉です。麹をエサとして与えることで、筋肉中のビタミンEを増やしたり、過酸化脂質を減少させたりする効果があるほか、ストレス無く元気で健康な豚に育つそうです。

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解説いただいたのは、銀座蔵麹豚の開発を手がけられた、源麹研究所の山元正博会長。おいしい上に美容と健康に良い銀座蔵麹豚、良いこと尽くしですね。

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しゃぶしゃぶに使われている日本酒は、もちろん「悠久乃蔵会」各蔵元の日本酒。いろいろなお酒で試した結果、本醸造が最も日本酒しゃぶしゃぶに適しているということでした。さらに、現在しゃぶしゃぶ専用の日本酒も開発されているようで、今後の期待が高まります。

日本酒の旨みが凝縮した出汁でつくる〆の雑炊も絶品。最後まで余すことなく日本酒の滋味を楽しめます。

昼の時間は麹カフェに変身

「悠久乃蔵」の昼の時間帯は麹カフェとなり、自家製の麹ドリンクや酒粕を使ったスイーツなどを提供しながら麹の魅力を発信しています。

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こちらはベーシックな麹ドリンク。麹の自然な優しい甘味と、豆乳も入ってヘルシーなお味です。山元会長のお話によると、麹にはストレスを減少させる作用や抗がん作用もあるということで、日々の生活にどんどん取り入れていきたいですね。

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その他、元パティシエという経歴を持つ萩原さん考案した生クリーム不使用の日本酒ボンボンショコラや麹のかき氷、日本酒を使ったいいちご大福などのスイーツも、ぜひ味わってほしいおすすめのメニューです。

伝統と現代の融合で日本酒を世界へ

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オープン前日に行われたプレス向け内覧会には、多くの蔵元や関係者ののほか、2016 Miss日本酒の田中沙百合さん、Miss悠久乃蔵の佐野友香さんらも出席し、華やかな場となりました。

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「日本酒を通して、世界に日本文化を発信したい」と語るのは、「悠久乃蔵会」のメンバーで千代の亀酒造次期当主の木村大二郎さん(26歳/現営業統括責任者)。

今年9月から海外留学されるという木村さんは「日本のものづくりの技術と精神、そして文化の象徴である日本酒を世界へ発進していくために、先代が築き上げてきた伝統に敬意を評しつつも、時代の趣向やニーズに合わせてローカライズしていきたい」との意気込みを語ってくれました。

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若いエネルギーに満ちた木村さんは、まさしく歴史と現代の融合に相応しい活動をしてくれそうですね。

銀座の真ん中で悠久の歴史に想いを馳せながら、日本酒を堪能できる「悠久乃蔵」。日本酒しゃぶしゃぶはランチメニューでもいただけるそうです。昼間から禁断の日本酒体験ができそうですね。

日本酒しゃぶしゃぶ専門店「悠久乃蔵」
住所:東京都中央区銀座6-7-18 ディム銀座2階
電話:03-6264-5752
営業時間:月曜~金曜 11:30~23:00、土曜・日曜 11:30~21:00

(文/平井遥)

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真野 遥

日本酒を愛するフードコーディネーター。東京農業大学醸造学科研究生。レシピ開発やケータリング、地域密着型の商品開発など幅広く活動しております。「お燗講座×発酵料理教室」主宰。飲んだ後のラーメン食べたい欲と日々格闘中。