伊達家の御用造り酒屋

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勝山は仙台藩伊達家の御用蔵で創業は元禄年間の1688年と長い歴史を誇ります。宮城清酒の始まりは、慶長13年(1608年)、奈良から名杜氏を呼び寄せ、伊達政宗の好みの酒を造らせたことが始まりと言われています。勝山は安政4年(1857年)に伊達家の御酒御用酒屋を拝命し、「勝山」「泉川」の銘柄で醸造してきました。宮城に現存する唯一の伊達家由来の酒蔵となります。

特定名称酒から高級純米酒のみに特化

昭和57年(1982年)に特定名称酒のみを醸す品質重視の少量生産に方針転換します。それでも当時1500石の規模でした。さらに平成17年、仕込み蔵を仙台市青葉区という都心から仕込み水の水源がある泉が丘へと引っ越しし、3季醸造が可能となりました。石高は300石へとさらに減産し、高品質の純米酒に特化した蔵へと変身します。また究極の「搾り」の技術を求め、日本で数台しかない遠心分離機を導入します。そこから酒米の精米歩合や搾り技術違いによるブランド縁、献、伝、暁が生まれました。

フランス料理に合うフルボディー酒を開発

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「䴇(LEI)」シリーズは平成24年(2012年)から研究が進められました。フランス料理、とりわけ肉料理に合う酒にするために試行錯誤し、遠心分離の抽出の中でも特別な方法「ダイヤモンド抽出(極芯抽出)」を誕生させました。1年の熟成を経て平成25年から発売されています。

この䴇シリーズの中でも「ダイヤモンド」は最上級酒です。兵庫県産の特A地区山田錦を35%まで磨いて醸されています。何と4合瓶で5万円!北海道のある居酒屋さんに置いてありましたが、䴇シリーズでも「エメラルド(4合瓶1万円)」でした。さすがに、これほどのお酒はお目にかかることもなかなかないですし、簡単に口にできません。「䴇シリーズは、日本酒が苦手とされてきた肉料理と合わせるために敢えて肉厚のボディーに仕上げた新発想の新日本酒です。アルコール度数は15-16度に設定されフルボディーな酒質を目指して開発しているお酒です」(蔵元HP引用)。まさに晩餐会などの機会にワイングラスで呑むお酒と言えるでしょう。

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