日本酒を造る過程で「もろみ(醪)」という段階があります。今回は、この醪についてご説明しようと思います!

1. もろみ(醪)とは?

醪とは、発酵中の液体のことを指します。酒母(しゅぼ)・麹(こうじ)・蒸米(むしまい)・仕込み水をいれて造る、いわば「日本酒になる前段階」というものです。

発酵を終えたものをこすことで、私たちが普段みているような澄んだ酒になるのです。

酒母(しゅぼ)・麹(こうじ)・蒸米(むしまい)・仕込み水を仕込みタンクに入れた後、1か月ほどかけて発酵させます。この1か月間の発酵中の状態がもろみ。発酵の進み具合によって、お米の溶け具合や、炭酸ガスの発生による泡の状態が異なります。酒蔵見学に行くと、蔵によっては、この発酵中のもろみを見せてくれるところもあります。仕込みタンクの上にあがり、蓋を開けてもらって眺めるもろみの発酵の様子、そこから漂う日本酒の香りはなんともいえず、日本酒好きならば、日本酒が生まれつつある姿に思わず感動してしまうはず。酒蔵に行かないと見ることのできないもろみ。衛生管理は最重要ゆえに、なかなか一般のお客様が見せてもらえる機会は少ないかもしれませんが、蔵によっては酒造り体験などを行っているところもあるので、ぜひ、機会があれば、もろみを実際に見てみてください。

2. もろみ(醪)をこさないと日本酒にはならないの?

日本酒は、酒税法上では清酒と呼ばれていますが、醪の状態ではまだ「清酒」とは名乗れません。醪を必ずこすことが義務付けられているのです。

濁っているお酒で「どぶろく」と「にごり酒」どちらも飲んだことはありませんか?この2つは濁っているお酒という点では同じですが、「こしているか」によって酒税法上で全く違うお酒に分類されます。

どぶろくの味わいは、お米感。ぶつぶつとお米の存在感を感じるどろっとした濃厚な喉越し、お米の菌が生きていることを感じさせるツンとした香り、お米のぜんぶが丸っと入ったような、味わいが特徴です。にごり酒は、瓶内で発酵が続いているために発泡性があるものや、少し甘い味わいが特徴的。では、もろみはどのような味わいなのでしょうか?アメリカのカリフォルニア州にあるナパバレーのワイナリーオーナーであるロブ・シンスキーさんは、長野県小布施にある桝一市村酒造場を訪問した際、もろみの試飲をして「とてもクリーミーで日本酒の味わいとはまた違いますね」と驚いていました。「清酒」と名乗るには、もろみを濾すことが必要。そのため、一般ではなかなか飲む機会はありませんが、そのレアさゆえに、一度は飲んでみたいですね。

・どぶろく=「その他の醸造酒」
・にごり酒=「清酒」

と分類されます。

どぶろくは、できあがったもろみ(醪)をこさずにそのまま製品化したものです。どぶろくは、醪の状態そのままを製品化するため「もろみ酒」とも言われます。

一方、にごり酒は、できあがった醪を荒い布であれ細かい布であれ、こしてから製品化したものです。荒い布でこせば、よく白濁したにごり酒になりますし、細かい布でこせば、少し霞む程度のにごり酒になります。

3. まとめ

醪とは、発酵中の液体のことをさし、日本酒の前段階です。
醪をこして製品化したものが日本酒=清酒なのです。

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