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試飲会では伝わらない”想い”を届ける──八海山が手がける「日本酒セミナー・発酵ワークショップ」が目指すもの

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“日本酒って、ご存知ですか?”
おそらく、こう聞かれて「いいえ」と答える方は多くないと思います。

しかし、あらためて「日本酒って他のお酒とどう違うんですか?」「日本酒ってどうやってできているんですか?」と聞かれると、答えられる方は意外と少ないのではないでしょうか。

知っているつもりで、実は知らないことが多い……銘酒「八海山」を販売する株式会社八海山では、そんな日本酒のことを理解するためのセミナーを、定期的に自社で開催しています。

日本酒の会社が、日本酒のセミナーをやる――これは自然な流れだと感じられますが、八海山はさらに、しょうゆ麹や味噌づくりを学べる「発酵ワークショップ」まで企画しているのです。しかも、少人数制で参加費は実費程度。ブランド力も十分な酒造メーカーが、なぜこのような小規模セミナーやワークショップに注力しているのでしょうか。

SAKETIMESが八海醸造の真髄に迫る特別連載。第8回は八海山が企画・運営している「日本酒セミナー・発酵ワークショップ」についてご紹介します。

座学から試飲・試食まで、内容盛りだくさんの日本酒セミナー

2012年11月より、八海山では一般向けに「日本酒スタンダードセミナー」と「発酵ワークショップ」の開催をスタートしました。現在では種類も増え、前後編の2回で完結する「日本酒入門・初心者限定セミナー」や、“利き酒”や“みりん”、“燗酒”などをテーマにした単発のスペシャルセミナーも企画しています。

まずは、セミナーの中でもメインとして位置づけられている「日本酒スタンダードセミナー」と「発酵ワークショップ」がそれぞれどのような内容なのか、株式会社八海山の広報である浜崎こずえさんにお話を聞きました。

「日本酒スタンダードセミナーは1回2時間、全5回のシリーズで構成されています。前半1時間が座学、後半はお酒と発酵食品を用いた料理をお試しいただく『ペアリング体験』の時間を取っています。
座学では精米に始まり、麹・酒母・もろみのつくり方、仕込みや搾りなど、酒造りの一連の工程について詳しく解説していきます。また、日本酒造りに欠かせない“発酵”の仕組みにも焦点を当てていて、発酵そのものにも興味を持っていただけるような座学も毎回取り入れています。
対して、発酵ワークショップは“発酵”から広がる食世界に着目した内容です。日本で古くから使われてきた発酵食品の種類や成り立ちについて解説した後で、実際に発酵調味料を手作りしてもらっています。もちろん、こちらでもその後に『ペアリング体験』の時間を設けています」

「日本酒セミナー」の様子。受講者の年齢は幅広く、女性の姿も目立つ

セミナーの告知については、HP上での案内と、八海山が手がけているアンテナショップ「千年こうじや」の店頭でのチラシ配布が主とのこと。にもかかわらず、募集を始めると毎回20~30名の定員はすぐに埋まってしまうのだとか。「友人の紹介でお申し込みくださる方や、一度参加した方が違うテーマにも参加することも多い」というお話から、参加者の満足度の高さが伺えます。

「セミナーの参加者層については、20~70代を超える方まで幅広くいらっしゃいますが、30~40代の方が多いかなという印象です。日本酒セミナーの参加者はビジネスパーソンがメインですが、発酵ワークショップには主婦の方も含め、料理好きな方々が集まる傾向にあります。
最初は夜の部のみだった日本酒セミナーや発酵ワークショップでしたが、お客様から『ぜひ昼にもやってほしい!』というご要望を複数いただき、現在は昼の部も開催しています。参加された方々、参加したい方々からポジティブなリアクションがあると、やはり嬉しいですね」

発酵ワークショップのプログラムのひとつ「酒粕味噌床セミナー」では、本格的な漬け床づくりを実践!

日本酒も発酵も、地元・魚沼が育んでくれた恵み

自社のプロモーションとして「試飲会」を行う酒造メーカーは多いですが、八海山のように小規模な座学のセミナーを催しているところは、ほとんどありません。しかも、八海山ではわざわざ自社のオフィススペースに、広々としたセミナールームまで設けています。加えて、参加費は気軽に参加しやすい金額設定になっています。

「八海山」各種と、発酵調味料をふんだんに使ったフードとのペアリングを楽しめる

なぜ八海山では、ここまでの労力を割いてセミナーを続けているのでしょうか。浜崎さんはその理由について、「日本酒の知識と共に、お伝えしたいことがある」と言います。

「私たち八海醸造は、酒造りを本業としている会社です。美味しいお酒を消費者の皆様に届けることが第一のミッションですが、それと同じくらい『地元である魚沼の素晴らしさを、たくさんの人に知ってもらいたい』という思いがあります。この思いを形にして皆さんにお伝えるためのひとつの施策として、セミナーの企画・運営を始めました。
私たちの日本酒造りは、魚沼の豊かな自然の恵みによって支えられています。セミナーでは日本酒への理解を深めていただくと共に、魚沼の風土・文化も一緒にお伝えしております。
そして、日本酒造りに欠かせない“発酵”も、雪深き魚沼の食文化を語る上で欠かせないトピックです。『酒造メーカーがなぜ味噌づくりのワークショップを?』と聞かれることも多いですが、私たちにとっては“発酵”という文化について皆さんに広く知っていただくことも、その恩恵をうけている酒造メーカーとして大切に取り組みだと感じております」

「八海山」が生まれる土地の文化・風土を知ってほしい……これは、これまでの連載で紹介してきた「魚沼の里」や「千年こうじや」の誕生の根底にも、共通して流れている思いです。

酒造メーカーとしては珍しい取り組みである、八海山の日本酒セミナーと発酵ワークショップ。その背景には、自社を育んだ地元への敬慕、そして日本酒業界への献身の気持ちがあふれていました。

普段なかなか勉強する機会がない日本酒・発酵について学べるこれらのセミナー、詳細は下記URLよりご確認いただけます。
http://www.sennen-koujiya.jp/seminar

(取材・文/西山武志)

sponsored by 八海醸造株式会社

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