ここ数年の日本酒人気の高まりに伴って、日本酒関連のイベントの開催も増えてきました。しかしながら、酒蔵で働く方と消費者が直接顔を合わせるシーンはまだまだ限られているのが現状です。とくに一定の規模以上の酒蔵となると、蔵人の顔が見えるところはそう多くありません。

そんななか、人気メーカーでありながら"消費者との接点づくり"に注力しているのが、「上善如水」で知られる白瀧酒造です。緻密なマーケティングと独自の商品展開で、ファンを増やしてきました。

今回はそんな白瀧酒造が"接点づくり"の場として参画したクラブイベント「SAKENISTA」に潜入! 一般的な日本酒イベントとは一線を画した会場の雰囲気と、上善如水というブランドをより幅広い楽しみ方で提案した"クラブ×日本酒"の打ち出しに注目です。

異色の日本酒イベント「SAKENISTA」と上善如水

白瀧酒造が初めて単独参加した上善如水のロック酒が描かれた日本酒イベントSAKENISTAの看板

9月15日に開催された「SAKENISTA」。同イベントは、日本酒ファンの女性たちによって運営されるメディア「SAKE美人」の主催で行われています。これまでさまざまな酒造がコラボレーションしてきましたが、白瀧酒造単独での参画は今回がはじめてとなります。

クラブで行われる日本酒イベントSAKENISTAのステージでDJする女性

SAKENISTAの会場は、六本木のクラブ「a-life」。日本酒とクラブという異色の取り合わせもあって、日本酒にあまり馴染みのないお客さんも集まるのが、このイベントの大きな特徴のひとつ。

「日本酒の初心者向けに間口を広げたい」というコンセプトに基づいてつくられ、発売以来継続して若い女性からの支持を得ている上善如水にピッタリのイベントですね。

SAKENISTAで会場内に展示された下から光の当てられた上善如水のラインナップの瓶19時半から始まったイベントは、20時半を過ぎるとご覧の通りの大賑わい。何かと予定が入りがちな金曜夜にも関わらず、多くの方がフロア内を行き交います。

SAKENISTAのフロアで談笑する参加者たち 蔵元の人は上善如水の可愛い法被を着ている

SAKENISTAの会場内で談笑する参加者たち SAKE美人が主催だけあって女性参加者が多い

参加者の方の多くは、ワンピースなどドレスアップした装い。カクテルグラスを片手に交流を楽しんでおり、その様子は華やかなパーティーそのもの。しかし、グラスの中身は日本酒というのですから新鮮です。

今回のイベントで上善如水が大きく打ち出したのがロック酒。今までは季節限定酒だったがレギュラーラインナップに加わった

今回のイベントで白瀧酒造が大きく打ち出したのは、「ロック酒の上善如水」

元々、夏の期間限定で販売されていた季節商品でしたが、「オンザロック」はもちろん「カクテルベースとして」「洋食と一緒に」「お酒を普段飲まない方でも」と色んな楽しみ方ができるこのお酒をもっと消費者にアピールしたい!ということで通年商品に加えることになったそう。ジューシーな甘酸っぱさとほんのり琥珀色でとろみのある酒質が特徴です。

ロック酒のレギュラー化に伴い、当日はSNS投稿キャンペーンも実施されました。ハッシュタグを付けてSNSに写真付きで投稿すると、上善如水のミルクエッセンスマスクがもらえるとあって、グラス片手に写真を撮る美女たちもちらほら。あちこちでカメラに向かって微笑む女性たちが会場に花を添えていました。

レギュラー入りの「ロック酒」を主軸に、5つのお酒を提供

SAKENISTAで振る舞われた上善如水を使ったカクテル二種類の紹介パネル

開始直後から賑わいを見せたSAKENISTA。提供されたお酒は全部で5種類です。

ロック酒の上善如水を使ったオリジナルカクテル「碧翠(へきすい)」と、上善如水のスパークリングを使った「初陣の餞(ういじんのはなむけ)」に加え、秋の季節商品「ひやおろしの上善如水」も用意。もちろん「ロック酒」や「スパークリング」をそのまま飲むこともできます。

バラエティ豊かなラインナップに目移りしてしまいますが、いくら飲みやすいと言っても上善如水も立派な日本酒。アルコール度数を考えると、吟味して選ばなければいけないのが嬉しくも悩ましいですね。

SAKENISTAのバーカウンターでカクテルを作るバーテンダー

注文はクラブの通常営業時と同様、バーカウンターで。慣れた手つきで日本酒を注いでいくバーテンダーさん。

オリジナルカクテル「碧翠」の寄りの写真

「上善如水 スパークリング」

まずは「上善如水スパークリング」で乾杯! 上善らしいクリアな味わいに、すっきりとした甘味が溶けあったスパークリング日本酒です。プチプチと心地よい発泡が、パーティー気分を盛り上げてくれます。

SAKENISTAで提供される新しいカクテル「初陣の餞」の寄りの写真

「初陣の餞」(スパークリング+BOLS Strawbery+Tonic)

濃いピンクが目を惹く「初陣の餞」は、上善如水スパークリングをベースにしたオリジナルカクテル。エッジの効いた"真っ赤"な見た目とは裏腹に、上品でほのかな甘さが印象的でした。

上善如水の新しいレギュラーラインナップ上善如水のロック酒

そして、このたび通年販売が決定した「ロック酒」もいただくことに。商品説明を聞くと、日本酒度マイナス70という甘さを酸味が引きしめて爽やかな味わいに仕上がっているそう。飲んでみると、“超甘口”らしいベタつきはいっさいなく、すっきりとフレッシュで、かつ果実のようなジューシーさも感じられます。女性に人気が高い上善如水の中でも、とりわけ「ジュース感覚で飲める」という声が大きいのにも納得の、フルーティーなお酒です。

ひやおろしの上善如水の真っ赤なタペストリー

アレンジの効いたカクテルやお酒を飲んだ後の「ひやおろし」は、日本酒らしいうま味があり、ホッと落ち着かせてくれました。

今回のイベントは、入場料3,000円を支払うと、3枚のチケットがもらえ「ロック酒」「ひやおろし」「スパークリング」の中から、好きなものをセレクトできる仕組み。バラエティ豊かな上善如水シリーズを一度にたくさん味わうことができるのも、イベントならではですね。

「お客さんとの接点を増やしたい」

上善如水の菰樽を持った二人の女性

日本酒×クラブという異色の組み合わせで大いに盛り上がったSAKENISTAですが、イベントに参加したお客さんの感想はどのようなものだったのでしょうか?

上善如水スパークリングの寄りの写真

会場にいたお客さん数名にお話を伺ったところ、普段から日本酒を飲むという方は少なめ。しかし、馴染みのない日本酒でもハードルを感じず「カクテル感覚で飲めたのが良かった」という声が多く聞かれました。

また、日本酒をよく飲むと話してくれた女性は「辛口のお酒をよく飲むけれど、こうしたキャッチーな商品も新鮮で飲みやすかったです」と、新たな楽しみ方を開拓されたようです。

イベントを主催したメディア「SAKE美人」の林さん

イベントを主催したメディア「SAKE美人」の広報担当である林さんに、今回の賑わいに関する理由を聞いたところ「事前のSNSでの告知がカギ」と話してくれました。

前回以上に気合いを入れ、SAKE美人のライターさんに何度もリマインドをし、SNSでの拡散を徹底したのだそう。若い女性が8割以上を占める「SAKE美人」の読者と、上善如水のブランドイメージが一致したのも大きいのではないかと、イベントの賑わいを分析してくれました。

上善如水スキンケア部門の松村さん

最後にお話を伺ったのは、マイクを持って会場の皆さんに上善如水の魅力をアピールしていた、白瀧酒造の松村舞子さん。白瀧酒造は、どのような経緯で日本酒のイメージとは一線を画す"クラブイベント"に参加することにしたのでしょう?

「『日本酒カクテル』『クラブイベント』といった非日常的な空間で飲んで頂くことで新しい日本酒の楽しみ方を発見してもらいたいと考えました。また、これまで日本酒に馴染みのなかった人にこそ、日本酒ファン、そして上善如水ファンになってもらうきっかけになればと思い、参加を決めたんです」と、そのいきさつを教えてくれました。

さらに今回の手ごたえを聞いてみると「普段なかなか見ることのできないお客様の反応をダイレクトに感じられてうれしいです。できる限りこうした接点を増やしてきたいですね!」と好感触だったようです。

"上善らしい取り組み"でファンを拡大!

白瀧酒造は、今回のSAKENISTA以外にも「高円寺阿波踊り」や「三茶ラテンフェスティバル」など、都内のイベントに精力的に出店しています。印象的なのはいずれも"日本酒オンリーのイベント"ではない点。消費者とリアルな接点を増やそうとする中でも、商品のビジョンやブランド力を活かしてユニークな見せ方をしています。

これらのイベントを通じて製造や販売に携わる人と顔を合わせたお客さんは、そのお酒に対しての思い入れが、より一層強まっていくことでしょう。

(取材・文/佐々木ののか)

sponsored by 白瀧酒造株式会社

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