日本酒好きが高じて、大阪天満で『純米酒専門店 酒肴屋かわむら』の店主で、SAKETIMESでライターの川村です。

私の持論や店での提供をなるべく専門用語を使わず、分かりやすいように書かせていただいてます。

今回は前回の続きで『日本酒の「辛口」に関する考察 その2』を私の持論で伝えさせていただきます。

日本酒の辛口について国税庁のホームページに記載がありますので一部抜粋しました。

「清酒の甘辛について、清酒で、よく甘口、辛口という表現を用います。この場合の甘口というのは確かに糖分が多く甘味が強いのですが、辛口は決して辛子のような辛さがあるのではありません。正確には、甘味の少ないものを辛口と言います

と記載されています。

カンタンに言うと、『甘味を抑えた』『甘ったるくない』ってことです。
私的には、甘味を抑えた味わいや、甘ったるくないものを辛口と呼ぶのは、少しばかり違和感を感じます。

だって辛くないやん。
それと日本酒度ですが、+(プラス)が辛口。

-(マイナス)が甘口と言われています。

では、その日本酒度ですがどうやって計っているの?

って思ったことはありませんか?
日本酒度とは、日本酒度を計っていき、ガラスの浮きで計測した比重の数値です。

ちょっと乱暴な言い方ですが、下にちょっとおもりが付いた昔のアナログの体温計の大きい版みたいな形といえば少しイメージができるかもしれません。

日本酒は、麹菌の酵素の働きでお米のデンプンを糖に変えます。

その糖を酵母が食べてアルコールになるのです。

その残った糖の重さを日本酒度計で計測した数値なのです。
その計測の仕方ですが、日本酒度計には目盛りが書かれています。

0を起点に上がプラス。

下がマイナスです。
じゃあ その「0」って何???

実は水って4度の温度が一番重いのです。

その4度の水温を基軸にして「0」としています。

軽ければプラス。重ければマイナスとなります。

計るお酒の温度は15度です。

それは、一般的な室温とされています。

いわゆる「ヒヤ」(常温)の温度のお酒です。そのお酒に日本酒度計を浮かべるのです。

糖が多いとそのお酒は重いので、日本酒度計は0より浮くのです。

数値で言うとマイナスになります。

反対に糖が少ないと日本酒度計は0より沈み込みます。

数値で言うとプラスになります。
そこで気が付いていただけましたか?

甘い、辛いは計っていないのです。
水より「重い」「軽い」を計っているのです。

カンタンに言うと、日本酒度は比重の数値なのです。

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2回に分けて執筆予定でしたが、少し長くなりましたので『酸』については次回に書かせていただきます。

今回も最後まで読んでいただきありがとうございました。

あなたの日本酒ライフのひとつに加えていただければ幸いです。

 

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