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真相はいかに?「清酒発祥の地」を巡ってわかれる意見

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こんにちは、SAKETIMES編集部、最年少酒匠の山口奈緒子です。

「清酒(日本酒)発祥の地」と聞いて、思い浮かべることができる場所はありませんか?ほとんどの人が、発祥の地はどこか答えられないのではないでしょうか?

実は、「私たちこそ清酒発祥の地だ!」として2つの地が名乗りを上げています。
今回はそんな「清酒発祥の地」を巡る2つの主張についてご紹介します!

 

1. 清酒発祥の地は2つある?

清酒、つまり日本酒のことですが、そのゆかりの地として思い浮かべることができるのは、灘や新潟などのように「酒処」と言われる場所かもしれません。

しかし「清酒発祥の地」と言われる場所は灘でも新潟でもありません。また、この清酒発祥の地を巡ってある2つの地がそれぞれ主張しているようです。

その2つの地とは、奈良市と兵庫県伊丹市(いたみし)です。どちらも2000年には「発祥の地」と書かれた石碑も建てていることや、昨年には日本酒で乾杯することを奨励する乾杯条例が制定されるなど、お互いに一歩も引かない様子です。

それでは、なぜこの2つの場所が清酒発祥の地として、今もなお意見がわかれたままなのでしょうか?

 

2. 両市の見解

 

奈良市

奈良市には正暦寺(しょうりゃくじ)と言われるお寺があります。このお寺は、仕込みを3回に分けて行う「三段仕込み」や麹と掛米の両方に白米を使用する「諸白(もろはく)造り」、また腐敗を防ぐための火入れ(加熱殺菌)作業を行うなど、近代醸造法の基礎となる酒造技術が確立された場所として有名です。
また、酒税として「銀300貫目」を上納した記録が残っているそうですが、この金額は現在価格で最低でも3億円に相当するようです。それほど売れていたということです。

伊丹市

一方伊丹市は、酒造りや海運で富を築いた江戸期の豪商・鴻池家発祥の地です。
1600年前後、豪商・鴻池家の始祖にあたる人物が、にごり酒の樽に誤って灰を落とした際に酒が澄み、これがすみ酒=清酒の誕生だとしています。ろ過の技術が偶然の産物として生まれ、それまでの濃厚な甘口のお酒とは違う辛口のお酒になったのですね。

 

どちらが「清酒発祥の地」なのか、これからもお互いの主張から目が離せません!
しかし、このような両市の対立によって、日本酒に興味を持つ人がいるのであれば、それはそれでいいのかも、、、しれません♪

 

3. 実はとっても仲良し!?

お互いに「清酒発祥の地」として主張し続けている奈良市と伊丹市ですが、実はとっても仲良しらしいのです。

奈良市の正暦寺本堂が今年2月の大雪で大きな被害を受け、修復には約3000万円が必要とのこと。そこで伊丹市の蔵元や居酒屋店主らでつくる伊丹酒蔵通り協議会が2014年8月、募金活動を始めたのです。10月上旬まで寄付をつのり、この募金で集まった金額は全額正暦寺に渡すとのことです。

伊丹酒蔵通り協議会事務局長の扇田行雄さんは「切磋琢磨して日本酒ブームを起こしたいと考えている。ぜひ、元気を取り戻してほしい」とエールを送っており、ライバルといえども日本酒ブームを盛り上げる同じ仲間として両市の関係がとても良好であることがわかりますね。

 

 

以上です!

このように、お互いに対立関係にあったとしても助けあうことができるのはやはり日本酒がもたらした固い絆で結ばれているからでしょうね!

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