日本酒のボトルといえば「茶色のガラスの瓶に筆文字のラベル」と思い浮かべがちですが、近年、おしゃれなボトルやパッケージの日本酒がいろいろと発売されています。

今回紹介する今代司酒造の「錦鯉 NISHIKIGOI」も、ちょっと変わったおしゃれなボトルの日本酒です。

全量純米仕込みの「今代司酒造」

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今代司酒造は、新潟駅からほど近い新潟市沼垂(ぬったり)にある酒蔵です。この地区は、古くから日本酒や味噌、醤油、納豆など発酵食品の製造が盛んな土地で、現在は「沼垂 醸す地区(ぬったり かもすちく)」とも呼ばれています。

明治の中頃にこの地で創業した今代司酒造。2006年にそれまでの工程を見直し、アルコール添加を一切行わない「全量純米仕込み」の蔵として酒造りを行っています。

特製パッケージに秘密あり!

そんな今代司酒造の造る「錦鯉 NISHIKIGOI」は、どのようなお酒なのでしょうか?
まずはパッケージを見てみましょう。

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白地の化粧箱には、金の箔押しで大きく「錦鯉」の文字。

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箱の側面をみると、そこには錦鯉の姿がっ!!!

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化粧箱の片面がくり抜かれていて、まるで池の中を悠然と泳いでいるかのようです。

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赤と白の模様が美しい陶器製のボトル。これまでの日本酒のイメージを覆す佇まいです。

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ボトルの封にも鯉の姿が!

この美しいパッケージデザインは海外でも高く評価され、「Design for Asia Awards2015」や「iF DESIGN AWARD」など、国際的なデザイン賞を受賞しています。

新潟県の特産品であり日本の國魚である錦鯉は、「生きた宝石」とも称され海外でも人気が高く、日本人の美意識である繊細さやしとやかさを感じ取ることのできるモチーフです。

それではいただきましょう!

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注目の「錦鯉 NISHIKIGOI」の味わい、SAKETIMES編集部によるテイスティングはこのような結果でした。

■香り
上立ち香は非常に明確な原料香。炊きたての米、麹、稲穂を思わせる香ばしい香りが広がる。加えて、アーモンドやくるみのような凝縮感のある熟成香も感じられ、香りはやや複雑。

■味わい
口当たりは重厚感があり、濃醇。上立ち香同様、ふくよかな原料香が口内に広がる。
コクが強く、特に旨味がもたらす余韻が長い。ヨーグルトのような酸味も微量に感じられるため、食中酒向き。

■お酒の特徴
穀物を感じさせるふくよかな香りとコクのある豊かな味わいが特徴。
冷やした状態でも美味だが、常温から熱燗まで幅広い温度帯で飲むことができそう。

■合わせる料理
カレイの煮付け、エビのチリソース、鶏もも肉の一枚焼き

なぜ「錦鯉」をモチーフに?

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かつて、まだ日本酒が樽で出荷されていた時代、酒蔵は酒を酒屋に売る時に水で薄めて出荷し、酒屋も消費者に売る時さらに水で薄める習慣がありました。

アルコール濃度に問わず酒造高に応じて、課税されていた時代。酒蔵はできるだけ濃く造って、あとから水で薄めれば税金が安くなりますし、酒屋も文字通り「水増し」すれば、売上を多くすることができます。そうした行いに、世間は“金魚が泳げるほどに水で薄められた酒”という揶揄を込め「金魚酒」と呼んでいました。

しかしそのような時代でも、今代司酒造は酒を薄めることなく出荷していたため、「今代司は『金魚酒』ならず 威風堂々たる『錦鯉』」と、酒屋さんから大変喜ばれたという話が伝わっています。「錦鯉 NISHIKIGOI」は、これからも威風堂々とした酒造りをしていこうという今代司酒造の想いが詰まったお酒なのです。

持ち寄りパーティーにぴったりな1本

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「錦鯉 NISHIKIGOI」で使われている酒米や精米歩合などお酒のスペックについては非公開となっています。ですが、情報がないからこそ、先入観なしにしっかりと味わえるのではないでしょうか。

錦鯉をモチーフにした華やかなボトルですから、持ち寄りパーティーのおみやげで持っていけば、場が一気に盛り上がることでしょう。日本酒初心者からよく嗜む人まで、誰もが一緒になって楽しめる1本ですね。

今代司酒造「錦鯉 NISHIKIGOI」
【原材料名】米(国産)・米麹(国産米)
【アルコール分】16度
【内容量】720ml
【杜氏】高杉修
※酒蔵の方針によりスペックは非公開となっています。

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