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信州の豊かな自然が楽しめる!高橋助作酒造店体験レポート

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香港帰りの元和酒バイヤー、現在は那覇在住の呑み助ライター、沼田まどかです。 7月の半ばに、長野へ行ってきました。夏のきらめく陽射しと心地よい涼風を期待したのですが、なんの、なんの、その暑さは常夏の那覇をもしのぎます。
ちょっと歩くだけで、全身汗びっしょり。
想定外の気候はともあれ、旅の目的は酒蔵見学。信濃町にある高橋助作酒造店 (たかはしすけさくしゅぞうてん)を訪ねました。

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JR 長野駅から普通列車に揺られること約30分。最寄りの古間駅(ふるまえき)からは車で10分ほど走ると高橋助作酒造店に到着します。
以前は、周辺に水田が広がる「田んぼの酒屋」と呼ばれるほど静かだったそうですが、現在は交通量も増え、近所に量販店もちらほら。

お酒の神様にちなんでつけられた「松尾」。手間を惜しまない小作りでの造り

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高橋助作酒造店の創業は1875年。

県内でとれる米や原料にこだわり、実直で丁寧な酒造りをなさっています。銘柄の「松尾」という名前は、祈りと感謝とともにあることを願って、お酒の神様にちなんでつけられたのだとか。

オフシーズンゆえの幸運で、蔵の聖域とも言える麹室(こうじむろ)に入れてもらいました。こちらでは、すべての麹は麹箱を使い、小仕込みで作られています。酵素剤などの添加物はいっさいなし。麹作りひとつとっても、手間を惜しまない伝統的な手造りにこだわっておられるのがよく分かります。

蔵見学の後には、お楽しみの試飲タイム。

・「松尾」のキーワードは口の中で広がる果実感

高橋助作酒造店で造られるお酒は全体的に果物のような香りと酸が特徴です。主力銘柄の「松尾」は、全体的に、口の中でジューシーな香りが広がり、層になった旨味が後を引くおいしさ。

派手さはありませんが、口に含んだ瞬間の、果汁が「じゅわっ」と広がるような幸福感は、ぜひ体験していただきたいです。

・地酒の中の地酒「松尾 純米吟醸 荒瀬原(あらせばら)」

蔵のある信濃町荒瀬原で採れる酒米だけを使用して造られたお酒です。松尾らしい果実感を残しつつ、ボディは軽めでさっぱりとした後味に仕上がっています。その年の気候や醸造環境によって風味が異なるそうなので、毎年追いかける楽しみができました。

・水が違う「戸隠(とがくし)」シリーズ

高橋助作酒造店のお酒は、霊場として名高い戸隠神社の鳥居付近を水源とする清水を使用しています。限定シリーズの「戸隠」は、戸隠神社の中にある宝光社の近くから湧き出る清水を製法の一部に用いており、「松尾」シリーズとは一味違う、伝統的な手法による旨味とモダンな香味のバランスが楽しめます。

夏の暑さが和らぎ、秋祭りが始まる二十四節気(にじゅうしせっき)の「処暑」(しょしょ、例年 8月23日頃)に発売される「戸隠 錦 生詰(とがくし にしき なまづめ)特別純米原酒」は、いわゆる「ひやおろし」「秋あがり」にあたります。純米大吟醸向けの酵母を使っており、搾りたてのフルーティーな香りが絶妙。

ヨーグルトリキュールで締め!

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長野県産の酒造好適米で造った純米酒と、地元の高原で作られたヨーグルトが出会って「信乃大地(しなのだいち)」ができました。

なんと詩的な名前のリキュール。とろりとした口当たりは飲むヨーグルトそのもの、しつこくない甘さと、後味にほのかに残る純米酒の旨味でいいバランスがとれています。

蔵見学の締めに、大満足の1本でした。

◎ 酒蔵情報
高橋助作酒造店 (たかはしすけさくしゅぞうてん)
住所 : 長野県上水内郡信濃町大字古間856番地1
TEL :  026-255-2007 ※見学は要予約

 

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沼田 まどか

那覇在住。2015年5月まで、香港の小売店で和酒バイヤーとして勤務していました。11年間の香港生活で試飲したお酒は星の数。日本酒、焼酎、泡盛、ワインなど、美味しいお酒なら何でもいただきます!