宮城県の7軒の酒蔵が集まり、2015年に結成した酒蔵ユニットDATE SEVEN(ダテ セブン)。2季目のお酒が完成し、7/7(木)にお披露目パーティーが開催されました。

7つの蔵がそれぞれの力をあわせる酒造り

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「DATE SEVEN」は、酒造りの工程を7つに分けて、各酒蔵のメンバーがそれぞれのパートを担当します。担当は毎年ごとに代わり、一巡する7年目に活動を終える期間限定のプロジェクトです。

今季は以下のような役割分担で、リーダー蔵を使って酒造りを行いました。

【精 米】新澤巌夫さん (新澤醸造店「伯楽星」) ※今季リーダー
【洗 米】川名由倫さん (川敬商店「黄金澤」)
【蒸し米】伊澤平蔵さん (仙台伊澤家勝山酒造「勝山」)
【 麹 】岩崎健弥さん (寒梅酒造「寒梅」)
【酒 母】佐藤曜平さん (萩野酒造「荻の鶴」)
【 醪 】伊藤大祐さん (山和酒造店「山和」)
【搾 り】澤口康紀さん (墨廼江酒造「墨廼江」)

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今季のテーマは「スパークリング清酒」。宮城県産の酒米「蔵の華」とオリジナルのDATE SEVEN酵母を採用し、アルコール度数は13度と低めに仕上げました。

最近の発泡系日本酒は、酵母を生きたまま瓶詰めして瓶の中での二次発酵を促すタイプが多いのですが、発売が温度変化の大きい夏場は品質が安定しない恐れもあり、「DATE SEVEN」の新酒は一回火入れをして酵母の活動を止め、代わりに炭酸ガスを充填する方式をとっています。

担当メンバーにお話を聞きました

リーダー・精米担当の新澤巌夫さん(新澤醸造店)

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DATE SEVENの活動は7蔵が一緒に酒を造ることで、他の蔵のノウハウなどをお互いに吸収しあって勉強するという目的もあるんです。うちの蔵には炭酸ガスを充填する設備があるので、みんなからスパークリングを作りたいという声があがりました。

目指したのは、スパークリングといっても甘めではなく、ドライに仕上げた究極の食中酒です。グルコースは少なめに、でもアミノ酸は多いのでシャンパンほどドライではなく、味わいもしっかりある魅力的な仕上がりになりました。

スパークリングは開けたら一気に飲んでほしいので、パーティーやイベントの乾杯酒としてぴったりですよ。

洗米担当の川名由倫さん(川敬商店)

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お酒は「一に麹、二に酛(もと)」といいますが、その前段になる洗米も同じぐらい重要な作業なので、そこで私がミスをしたら絶対にまずいと緊張していました。

新澤さんの蔵の洗米は、洗米機を使う点では私の蔵と同じですが、徹底的に糠を落とすことを目指していて、その工夫がすごいのです。それを勉強しながらきれいな酒質になるよう必死に洗いました。

蒸し米担当の伊澤平蔵さん(仙台伊澤家勝山酒造)

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蒸し米の作業は、一般には放っておいても大丈夫と考える蔵もあります。でも私の蔵は、蒸し上がるまで担当者がつきっきりでその様子を観察するようにしています。私も細心の注意を払って、理想的な蒸し上がりを目指しました。

甑(こしき)のうえに被せる布の状態をみながら、適切な蒸気圧と蒸気量を調節します。ていねいな洗米のおかげもあって、しっかりとした弾力のある良い蒸し米ができあがりました。

麹担当の岩崎健弥さん(寒梅酒造)

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私の蔵が得意とする醪に甘みをしっかり残せるような麹造りを心掛けました。

蒸し米の出来が優れていたことに加えて、新澤さんの蔵の麹室がうちよりも乾燥しているので、お米は手にべたつかないくらいさばきが良くて、甘さに加えて非常にクリアな味わいに繋がる突き破精(はぜ)の麹ができあがりました。

酒母担当の佐藤曜平さん(萩野酒造)

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「DATE SEVEN酵母」は、宮城県が保有している多数の酵母のなかから私たちが造るお酒に適している株を選びました。普段使っている他の宮城県酵母とタイプが似ているので、安心して酒母を造ることができました。

今回勉強になったのは、酒母を攪拌する道具が新澤さんの蔵のものとは違っていたことです。

私の蔵では船のオールのように先の方が大きくなっているのに対して、新澤さんのところの道具は先も大きく広がっていなくて、「これで蒸した米がびっしり詰まっている初期の段階の攪拌ができるのかな」と心配しました。でも、新澤さんの蔵の酒母担当の方はいとも簡単にやってのけました。コツがあるんですね。とても感心しました。

醪(もろみ)担当の伊藤大祐さん(山和酒造店)

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夏向きのスパークリング酒を意識して、甘味と旨味のバランスの良さを目指しました。

そのため、醪の最高温度は11.5度とし、そのあとは低温でゆっくりと発酵させました。麹と酒母と蒸し米の出来が良かったので、目指したとおりの醪の仕上がりになりました。

絞り担当の澤口康紀さん(墨廼江酒造)

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上槽直前の醪の分析データを確認し、次にもろみの味をチェックし、新澤醸造店の担当者と意見交換をしながら甘味が少し残ったタイミングで搾りました。

搾った日は4月上旬の暖かい日でしたが、新澤醸造店の搾り機は冷蔵庫のなかにあるので、安心して搾れました。うらやましい設備です。搾り機から流れ出てきたお酒を飲んで、狙い通りの味わいで安心しました。搾ってから1週間以内に火入れをし、数日後に充填しています。

「DATE SEVEN」にちなんで、7月7日午後7時に乾杯!

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新酒お披露目会は「DATE SEVEN」にちなんで、7/7(木)の七夕の日 に開かれました。参加者全員での乾杯も午後7時ちょうどに、酒販店でのお酒の発売も午後7時からでした。このこだわりが面白いですね。

実際に飲んでみると、炭酸は強め、味わいはドライななかにも日本酒らしい旨味があって、暑い夏にも食事と一緒にゴクゴク飲めるお酒でした。来年はどんなお酒が登場するのか、今から楽しみですね。

◎DATE SEVEN Sparkling~Episode II
【使用米】宮城県産「蔵の華」100%
【使用酵母】オリジナルDATE SEVEN 酵母
【酒種】スパークリング清酒(一回火入)
【精米歩合】55%
【日本酒度】-2
【酸度】1.5
【アミノ酸】1.1
【アルコール度数】13%
【容量】720ml
【価格】2,200円(税込)

(文/空太郎)

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