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業界の常識をくつがえす。飯沼本家の次期蔵元・飯沼一喜氏インタビュー【後編】- 未来への展望 –

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レストラン・カフェ・ギャラリーを備えた複合施設「酒々井(しすい)まがり家」(以下、まがり家)を中心に、年間5万人の観光客が訪れる飯沼本家(千葉県酒々井町) 経営戦略を掘り下げる本シリーズ。前半では、飯沼本家の次期蔵元・飯沼一喜さんが考える酒蔵の経営戦略と、そのルーツをご紹介しました。後半では、飯沼本家の未来に向けたさらなる挑戦をお伺いしていきます!

日本酒業界をよりよくするために必要なのは「工夫」

― 日本酒業界が盛り上げるために、飯沼さんはどんなことが大切だとお考えですか?

日本酒業界は、数百年続く由緒正しい業界です。それゆえ他業界と比べて、新しい取り組みや画期的な改革が行われにくい市場かもしれません。若い人材も集まりにくく、僕たち含め、各メーカーも人手不足や技術継承に苦戦しているんですよ。
一方で、変化の少なかった分、今後はどんな小さな酒蔵でも新たな取り組みによって、一歩先を行くことができる可能性があると思っています。
やはり、日本酒業界全体の市場規模は縮小しているのが今の現状です。各メーカー全体が少しの工夫をすることで、業界全体は大きく変化するのではないでしょうか。飯沼本家は、まさにその見本となるべく、日々新たな取り組みを行っていかねばと思っています。

飯沼本家のこれからの挑戦

― では、飯沼本家では、今後どのような取り組みを行うのでしょうか?

僕たちは「挑戦」を合言葉に、新たな取り組みを計画しています。

まずは、酒蔵見学の有償化です。酒蔵見学は通常、無料で提供することが常識でした。
僕らは酒蔵見学に付加価値をつけて「お金を払ってでもいきたい」と思ってもらえる場にしていきます。

sake_pr_iinumahonke005_1改装された酒蔵の入り口

具体的な内容ですが、まずは蔵人が酒蔵を内部をしっかりご案内します。そして、併設するカルチャーセンターで、日本酒造りに詳しくない方でも造りの概要がわかる講義を行います。そしてもちろん利き酒もあります。搾りたての日本酒を味わっていただきたいと思っています。酒蔵見学の有償化は2016年9月より開始予定。今までの酒蔵見学を超えた体験を提供しますよ!

sake_pr_iinumahonke005_2蔵内はモダンな雰囲気!

さらに、母屋を改装してまがり屋レストランを拡大する計画も進行中です。日本庭園が望める古民家レストランとして、ちょっと高級なコースなども提供していきたいと考えています。実は、母屋の活用は10年ほど前から考えてきたのですが、まがり家も軌道にのり、かつインバウンド需要が高まっている今こそ動くときだと判断しました。

2020年の東京オリンピックにむけて、日本人だけでなく、日本酒を求める外国人観光客が必ず増加します。現在も、飯沼本家の観光客には外国人も多いですからね。定期的に領事館ツアーや外国人向けツアーを行っていますが、ニーズを実感しています。彼らに向けて、ていねいな蔵見学と大規模なレストランをどちらも楽しむことができる総合エンターテイントの“場”を提供したいと考えています。また、千葉県の海浜地区はオリンピック会場としてレスリングやテコンドーなどが行われる予定です。オリンピックに参加するチームの決起会や大会後の慰労会なども、ここまがり家で開催したいですね。

地元に根付く発展を ―酒々井の未来を考える

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― 蔵見学・レストランはグローバルを見据えた展開のようですが、一方で地元・酒々井に対しては何かお考えですか?

飯沼本家はこの酒々井で300年続く酒蔵です。地元とともに発展し、地元に育てられてきました。僕は次の100年も、飯沼本家を“地元に根付いた独自スタイル”で成長させていきたいと思っています。

地元・酒々井は自分たちが最も熟知し、古くから大切にしてきたフィールドです。
広いエリアをターゲットにするより、そのフィールドを唯一無二の拠点として、革命的な取り組みを生み出すことのほうが重要だと思っています。
これまでは、酒々井観光施設との積極的な連携や、日本酒コンやお祭りを含めたイベントの開催など、地元の方に身近な酒蔵づくりの取り組みを行ってきました。今後もイベントを通して、地元に場を還元していきたいと思っています

また蔵内では、蔵人のマルチタスク化を進めています。蔵人には、半年は酒造りに専念してもらい、もう半年は地元の酒屋を営業するという新しいスタイルをとっています。酒屋に対しては、酒造りのプロが商品を売ることで知識的な付加価値を提供できる。一方で蔵人は、自分の造った日本酒が売れる瞬間を体験でき、モチベーションが向上する。そういった好循環を生むんです。

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酒々井に人が集まる施策によって、地元全体が潤い発展していく。これは今後も揺るがない条件ですね。

地元でもグローバルでも勝負する、飯沼本家のこれからに大注目!

これまでも革新的な取り組みを実施してきた飯沼本家。酒蔵有償化や大規模レストラン併設など、今後も業界の常識を覆す取り組みを次々に展開していく。「地元に根付き、地元に愛されながら、グローバルでも勝負できる ― そんなブランドづくりを仕掛けていきます」と語る飯沼さんの目には、確固たる覚悟が宿っていました。

さらなる5年後、10年後・・・飯沼本家はどんな変化を遂げているのでしょうか。今後も大注目です。

(取材・文/ゆりえ)

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