2024年12月に「伝統的酒造り」がユネスコ無形文化遺産に登録され、日本酒の輸出金額も増加し続けるなど、世界の日本酒への注目が高まるなか、海外発の日本酒ブランドが増えています。

フランスをはじめとした世界10カ国以上で展開する「HEAVENSAKE(ヘヴンサケ)」は、そんな海外発の日本酒ブランドのひとつ。最大の特徴は、ワインの世界で用いられる「アッサンブラージュ」というブレンドの技術を日本酒に取り入れている点です。

世界10か国以上で展開するフランスの日本酒ブランドが日本初上陸─酒販や飲食のプロフェッショナルが語る「HEAVENSAKE」の魅力

HEAVENSAKE「LABEL ORANGE」(左)と「LABEL NOIR」(右)
「HEAVENSAKE」が、これまでコラボレーションした酒蔵は、「獺祭」や「農口尚彦研究所」をはじめ計11社。それぞれの酒蔵の特長を理解した上で、複数のタンクの日本酒をアッサンブラージュさせる技術は、蔵元や杜氏たちを驚かせたといいます。

そんな「HEAVENSAKE」は、「伯楽星」を醸す新澤醸造店とコラボした「LABEL NOIR(レーベルノワール)純米大吟醸」と、「浦霞」を醸す株式会社佐浦とコラボした「LABEL ORANGE(レーベルオレンジ)純米大吟醸」を、日本市場向けの新商品として、2024年11月に発売しました。

SAKETIMES編集部では、同ブランドを取り扱う酒販店と飲食店に話を聞き、その魅力を探りました。

世界各地と日本酒をつなぐ品評会「酒チャレンジ」

酒ソムリエが審査する国際酒品評会「Tokyo酒チャレンジ2025」の受賞酒が発表されました!

Tokyo酒チャレンジ2025

酒ソムリエが審査する国際酒品評会「Tokyo酒チャレンジ2025」の受賞酒が、2025年4月15日(火)に発表されました。

「酒チャレンジ」は、日本酒の教育・啓発活動に取り組んでいる酒ソムリエ協会(本部:イギリス)が、現地の主催者とともに世界の各都市で開催する、日本酒を世界に広めることを目的とした国際的な品評会です。

もっとも大きな特徴は、各地で現役で活躍する「酒ソムリエ」が審査員を務めること。香りや味わいだけでなく、現地の料理との相性も評価ポイントになるため、現地の市場に受け入れてもらえるかどうかを知る機会となっています。

「Tokyo酒チャレンジ2025」では、プラチナ賞12点、金賞70点、銀賞32点、銅賞6点が選ばれました。

新しいジャンルを切り拓く、話題の新商品が発売!

創業1周年を迎えた株式会社Linnéが、異素材麹で醸した革新的なSAKE「800(ヤオ)」の一般販売を、4/10(木)より開始

Linne

創業1周年を迎えた株式会社Linnéは、複数の植物由来原料を組み合わせた革新的なSAKE「800(ヤオ)」シリーズの中から、蕎麦麹で造った「800 蕎麦(ヤオ ソバ)」と、米麹で造った「800 米(ヤオ コメ)」のファーストバッジの一般販売を、2025年4月10日(木)より開始しました。

LINNÉ初のブランド「800」は、「異を醸す酒」をコンセプトに、複数の植物由来原料を組み合わせた「クロスボタニカル」を醸造の軸としています。ブランド名は、八百万の神などの「八百(=物事の数の多いこと)」に由来し、自然界のあらゆる素材を発酵させることで生まれる無限の可能性を表しています。

2024年末にクラウドファンディングで先行リリースされた「800」は、米とは異なる大麦・蕎麦・薩摩芋の麹を取り入れた今までにないSAKEと、スタンダードな米麹のSAKE、計4種類のラインナップを展開。当初の目標額の100万円を大幅に上回る、1,123万円の支援額を達成しました。

新潟県・菊水酒造が、ノンアルコールの日本酒テイスト炭酸飲料「菊水ゼロ」を、4/15(火)に発売

菊水ゼロ
新潟県の菊水酒造は、ノンアルコールの日本酒テイスト炭酸飲料「菊水ゼロ」を、2025年4月15日(火)に発売しました。

「菊水ゼロ」は、菊水酒造が「日本酒らしい味わい」と「合成甘味料不使用」にこだわって開発した、ノンアルコールの日本酒テイスト炭酸飲料です。

吟醸香を思わせるフルーティーな香りに、ほどよい甘みと後味の心地よい苦みが絶妙なバランスで調和。そこに、爽やかな炭酸が加わり、上質な味わいにさらなる奥行きと清涼感を与えています。

アルコール分は0.00%のため、車を運転する日や休肝日、リラックスタイムなど、お酒を飲めない・飲みたくないシーンでも気兼ねなく楽しめます。昭和の純喫茶を思わせる、懐かしさと温かみのあるパッケージデザインも特徴です。

日本酒をもっと楽しめる新スポットが、続々オープン

角打ちと手みやげの日本酒専門店「益や GINZA SIX店」が、3/15(土)に東京・銀座にオープン

益や GINZA SIX店
角打ちと手みやげの日本酒専門店「益や GINZA SIX店」が、2025年3月15日(土)に、東京・銀座のGINZA SIX 地下2階にオープンしました。

こちらは京都市内で日本酒バル「益や酒店」とおつまみ・日本酒ブランド「益や製菓」を展開する「益や」の魅力を詰め込んだ、新業態となる店舗です。

日本酒専門のギフトショップでありながら、その場で飲むこともできる、新しい角打ちスタイルを提案。酒どころ・京都の日本酒とともに、「京生麩の田楽」や「京漬物の酒粕タルト」など、ここでしか味わえない酒肴を堪能できます。

また、京都の酒蔵とコラボレーションした日本酒一合缶や、京野菜や海鮮を使い、出汁や製法にこだわった一口おつまみも販売します。

奈良県・今西酒造の新蔵「三輪伝承蔵」が、4/6(日)に開業。山岳信仰が息づく町で「三諸杉 三輪伝承蔵仕込み」を醸す

今西酒造 三輪伝承蔵

日本酒「みむろ杉」醸造元の今西酒造株式会社は、地元である奈良県三輪地区の歴史・文化・風土・技を伝承する新たな酒蔵「今西酒造 三輪伝承蔵」を、2025年4月6日(日)に開業しました。

「酒の神様」「醸造の祖神」として信仰されている日本最古の神社・大神(おおみわ)神社の参道に建てられた建屋は、奈良県の歴史的建造物にも使われる「板倉造り」や「校倉(あぜくら)造り」などの伝統構法で造られ、建材には木樽と同様に吉野杉を使用。歴史ある酒造りと地域の自然が調和した、革新的な空間となっています。

新蔵では「全量菩提酛造り」「全量吉野杉の木樽仕込み」「全量奈良県産米使用」にこだわり、できあがったお酒は「三諸杉 三輪伝承蔵仕込み」として販売されます。また、一般向けの見学・飲食スペースも併設されており、ガラス越しに仕込みの様子を見学し、しぼりたての日本酒を郷土料理とともに味わうことができます。

東京駅直結の好立地!立ち飲みスタイルの日本酒バー「SAKEICE BAR!」が、4/12(土)にオープン

SAKEICE BAR!

コイン式サーバーで常時20種類のお酒を提供する、立ち飲みスタイルの日本酒バー「SAKEICE BAR!」が、2025年4月12日(土)に東京駅八重洲口直結の複合施設「YANMAR TOKYO」1階にオープンしました。

日本酒アイスブランド「SAKEICE」の旗艦店「SAKEICE Tokyo Shop」の隣にオープンしたこの日本酒バーの取り扱い銘柄は、「店舗限定」「災害復興」「フルーツ」「生原酒」「低アルコール」「ノンアルコール」などのテーマに沿ったバラエティ豊かなラインナップ。「サーモン専用日本酒」とのペアリングが一押しの陸上養殖サーモン「天然水サーモン」や、生牡蠣、ローストビーフなどの酒肴とともに楽しめます。

また、台湾で約800食が完売した「SAKEソフトクリーム」も販売します。

立ち飲みスペース併設の体験型酒販店「酒正 土井商店 札幌店」が、4/18(金)に札幌・北12条にオープン

酒正 土井商店 札幌店
北海道旭川市で酒販店「酒正 土井商店」を営む土井商店は、札幌進出となる新店舗「酒正 土井商店 札幌店」を、2025年4月18日(金)に、北海道札幌市・北12条にオープンしました。

「酒正 土井商店」は、「日本一お客様に近い酒屋」をコンセプトに掲げる北海道旭川市の酒販店。お酒の専門知識や楽しみ方をSNSで積極的に発信することで、個々人の嗜好や生活に寄り添ったお酒との出会いを提供しています。

そんな同店の2店舗目となる「酒正 土井商店 札幌店」が、札幌駅やオフィス街にほど近い札幌市・北12条にオープン。全国から厳選した日本酒・ビール・ワインを200種類以上取り揃え、さらに720mLサイズに特化することにより、「少量でも良いものを」という都市部の消費者ニーズに応えます。

また、2025年5月末より、店舗の一画で「角打ちバーカウンター」も稼働予定。購入前の試飲や仕事終わりの一杯など、立ち飲みスタイルでお酒を楽しめます。

(編集:SAKETIMES)

編集部のおすすめ記事