原料米の99%を磨き、残った1%で醸した"精米歩合1%"の純米大吟醸酒が登場しました。かつてないスペックのお酒に取り組んだのは、山形県酒田市にある楯の川酒造。商品の名前は「純米大吟醸 光明(こうみょう)」です。
楯の川酒造の「七星旗」や宮城・新澤醸造店の「残響 Super7」、茨城・来福酒造の「超精米」など、これまでもっとも高精白と言われていた大吟醸酒でも、その精米歩合は6~8%。精米歩合1%のお酒は究極の高精白と言えるでしょう。
価格は4合瓶で10万円(税抜)。山口の堀江酒場が造った「夢雀 純米大吟醸」の88,000円(税抜)を上回る、正真正銘の最高級日本酒です。
楯の川酒造の高級シリーズ。出荷前のため「光明」の写真はありません
「光明」は2年前から商品化が決まっていたのだそう。磨いても割れにくい、硬質米の出羽燦々を調達し、2台の自社精米機を2ヵ月半フル稼動させて、精米歩合1%を実現しました。もっとも心配していた麹造りも無事にクリアし、良質な麹ができたのだとか。
仕込みは他の純米大吟醸酒と変わらない手法を採り、今年1月末に完成。搾ったお酒は精米歩合7%の「七星旗」以上にアミノ酸が少なく、品格のある甘さと優美な香りのバランスが素晴らしい逸品になりました。
写真左は1%精米、右が50%精米。精米歩合1%がいかに小さいかわかりますね。
お酒は10月1日、"日本酒の日"に楯の川酒造の特約店経由で発売されます。出荷本数は150本限定とのこと。購入を希望する方は、早めにお問い合わせください。
(取材・文/空太郎)