信州の佐久市臼田にある橘倉(きつくら)酒造は、古くから酒造りを行なってきた、およそ340年の歴史を誇る酒蔵です。2016年に開催された伊勢志摩サミットでは、各国のメディアや政府関係者に配られる土産品に「菊秀 無尽蔵」が選ばれ、大きな注目を集めました。
今回は、3月24日に東京・一ツ橋の如水会館にて行われた「橘倉酒造の新酒を楽しむ会 2017」の様子をお伝えします。
橘倉酒造の新酒や長野名産のおつまみに加え、鏡開きや生演奏も!
ウェルカムドリンクは「たまゆら」。微発泡のにごり酒で、瓶内で二次発酵させた低アルコールのお酒です。
会の始まりは鏡開きから。
みなさん、待ってましたとばかりに乾杯!
テーブルには橘倉酒造を代表するお酒が並びます。生酒は、まだ若々しくわずかな苦味もありますが、それでも後味が良いお酒。これが火入れされたらどんな味わいになるのでしょうか。
他にも本醸造や純米酒なども用意されていて、周りを見渡すと、ついつい呑み進めて顔が赤くなっている方が増えてきました。
甘酒も人気。橘倉酒造の甘酒は、清酒造りで使用する米麹と千曲川伏流水の井戸水だけで造られています。
信州名産の野沢菜や佐久名産の鯉を使った唐揚げなど、おつまみもいろいろ。
信州といえば、蕎麦ですよね。
橘倉酒造のしょうゆ麹をつまみながら呑むのも、また格別でした。
三味線やジャズの生演奏も登場するなど、多彩な演出が会場を盛り上げます。
手作り感満載の楽しいダーツゲームも!
きき酒コーナーでは、ほとんどの方が「酔っ払ってしまって、味がわからない」と笑っていました。
こちらは杜氏の井上さん。とってもシャイで、とってもキュートな方でした。勤続年数は20年と長いものの、造りに入ってからは3年目の若手杜氏です。
今年度の造りはどうだったのでしょうか?
「会社の方針もあり、吸水率を変え、すっきりとしたキレの良い味に仕上げました」
井上さんが目指したい酒質、または挑戦してみたいことがあるかうかがってみると、
「アイデアはあるんですけど...実現するかどうかはまだ...」
これから経験を積んでいく井上さんがどんな造りで、どんな酒を仕上げるのか、楽しみにしましょう。
樽酒もすっかりなくなってしまい、楽しい雰囲気のまま会は終了。
信州佐久が酒の郷であることを、改めて認識した日でした。
(文/まゆみ)