実は日本酒には賞味期限がありません。どのように保管したら長くおいしく飲めるのでしょうか。日本酒の保管や保存方法をご紹介します。
日本酒には賞味期限がありません
日本酒のラベルをよく見てみると「賞味期限」の記載がなく、「製造年月」の記載があることに気づきます。これは瓶詰した日のことで、醸造した日ではありません。さらに日本酒の多くにはBY表示(製造年度)が記載されており、年度ごとに変わる味も楽しめます。
日本酒は、美味しく飲める期間はありますが賞味期限は特にありません。もちろん美味しく飲める期間というのは、人それぞれ違います。
抜栓したての味わいが好きな人もいれば、カドが取れて丸くなった味わいが好きな人もいます。また、熟成しどっしりした味わいが好きな人もいるでしょう。この味わいの微調整はある程度、注ぎ方で味わいの変化をつけることもできます。
日本酒の保管・保存方法
みなさんは、日本酒をどのように保管、保存していますか?多くの方は冷蔵庫に保管しているかと思います。
実は、一般的な2回火入れのお酒は意外としっかりした造りになっていますので、直射日光を避けた冷暗所であれば冷蔵庫でなくても保存や保管は大丈夫なのです。(生酒は基本的に冷蔵庫ですが、造りがしっかりしてるお酒は意外と常温でも大丈夫なものもあります。)
また、日本酒には、搾りたてのお酒から熟成古酒まであります。それぞれの美味さがあり、ちゃんと管理をしていれば20年以上も熟成したお酒も楽しめます。(もちろん嗜好品ですので好き嫌いはあります。)
自宅で日本酒を飲んだ時に抜栓したてのお酒が美味しい!と感じる時もありますし、逆にまだ、飲み頃じゃないなぁ・・・と感じる時もありますね。そんな時の保管方法を、お伝えさせていただきます。
冷蔵庫で保管すると「ゆっくり」熟成します。
味わいで言うと、優しい熟成感を楽しめます。
冷蔵庫の温度が低くなると「より、ゆっくり」熟成します。
味わいで言うと、より優しい繊細な熟成感を楽しめます。
常温で保管すると、冷蔵庫で育てるより「少し早く」熟成します。
味わいで言うと、「しっかり」した熟成感を楽しめます。
ちなみに、保管する際は縦置き保存のほうが、より日本酒の味わいを保つことができます。
今の味が美味しい!
今の味わいを少しでも長くキープしたい!
そんな時は、「窒素ガス」を使います。
ワインショップに「プライベート・プリザーブ」という商品で販売されているかと思います。
日本酒は空気と触れ合うことで熟成していきます。プライベート・プリザーブは窒素と炭酸ガスの不活性ガスで、空気より重い性質を持っています。「シュ」っと入れると、瓶の中のお酒と空気の間に窒素の膜(層)ができるので空気に触れないのです。そのため、今の味わいを少しでも長く維持出来ます。
お好みの味わいに合わせ、保管方法を工夫してみてください。