ワインの品評会として世界的な影響力をもつ「International Wine Challenge(インターナショナル・ワイン・チャレンジ/以下「IWC」)」は、2007年にSAKE部門が設立されてから、海外における重要な日本酒の評価基準として、数多くの酒蔵がエントリーしています。

そんなIWCで、宮城県の新澤醸造店が快進撃を続けています。

IWC「Sake Brewer of the Year」4年連続受賞の快挙!─宮城県・新澤醸造店は、なぜ世界で評価され続けるのか?

新澤醸造店の従業員

1873年(明治6年)に宮城県大崎市(旧 三本木町)で創業した新澤醸造店。地元を中心に愛されてきた「愛宕の松」に加え、2002年に「究極の食中酒」をコンセプトとした「伯楽星」を生み出し、どちらの銘柄も高く評価され続けています。

2025年のIWCでは、なんと合計19点の出品酒が金賞を獲得。各審査カテゴリー(全10部門)のトップに与えられるトロフィーの称号は、本醸造酒部門で「愛宕の松 県内本醸造」が、熟成酒部門で「超特撰 純米大吟醸 残響2018」が受賞しました。

さらに、出品酒のすべてが高評価を得た酒蔵に与えられる「Sake Brewer of the Year(サケ・ブリュワー・オブ・ザ・イヤー)」を、2022年から2025年まで4年連続で受賞するという快挙を成し遂げました。

日本酒の評価基準として世界から信頼されるコンテスト「IWC」

「世界一の日本酒」IWCチャンピオン・サケ受賞がもたらすもの─酒蔵と地域の未来を変えるインパクト

2025年のIWCの審査は、「普通酒」「純米酒」「純米吟醸酒」「純米大吟醸酒」「本醸造酒」「吟醸酒」「大吟醸酒」「スパークリング」「古酒」「熟成」の10カテゴリーで実施。各カテゴリーのもっとも優れた出品酒には、「トロフィー」の栄誉が与えられます。

さらに、各カテゴリーのトロフィーを受賞した出品酒から1点に与えられるのが、SAKE部門の最高賞である「チャンピオン・サケ」の称号です。

チャンピオン・サケの獲得は、酒蔵やその地域にどのようなポジティブな影響を与えるのでしょうか。2023年に受賞した湯川酒造店(長野県)と、2010年・2022年の2回受賞した井上清吉商店(栃木県)に話をうかがいました。

長野県の“山ほどのうまい酒”が世界を魅了するまで─IWC「Sake Prefecture of the Year」初受賞の舞台裏

IWCのSAKE部門では、2024年からは、新たな賞として、もっとも高い評価を集めた都道府県を表彰する「Sake Prefecture of the Year(サケ・プリフェクチャー・オブ・ザ・イヤー)」が誕生。記念すべき初年度は、長野県が受賞しました。

これまでにも、2021年に諏訪御湖鶴酒造場(諏訪郡下諏訪町)が、2023年に湯川酒造店(木曽郡木祖村)が、最高賞である「チャンピオン・サケ」に輝くなど、長野県の日本酒は、IWCで多くの賞を獲得しています。

日本酒の振興を担当する、長野県 産業労働部 産業技術課 地酒・食品振興係の中谷まゆみさんは、「Sake Prefecture of the Yearを受賞してから、『みんなで長野県の日本酒をもっと良くしていこう』という一体感がさらに強まったと感じています」と話します。

世界が認めた日本酒を味わう絶好の機会!─IWC上位入賞酒を楽しめる「プレミアム日本酒試飲会」の魅力

「IWC 2025」のトロフィー受賞酒

2025年のIWCにおいて、SAKE部門の最高賞「チャンピオン・サケ」に輝いたのは、山梨銘醸(山梨県)の「七賢 純米大吟醸 白心」でした。

2025年のIWCの審査会と授賞式はイギリスのロンドンで行われ、10カテゴリーでそれぞれ優秀な日本酒を選出。各カテゴリーのもっとも優れた出品酒には「トロフィー」が与えられ、さらに、各カテゴリーのトロフィーを受賞した出品酒の中から選ばれたのが、SAKE部門の最高賞である「チャンピオン・サケ」です。

そんなチャンピオン・サケをはじめとした各部門のトロフィー受賞酒を実際に味わえる恒例のイベント「プレミアム日本酒試飲会」が、10月18日(土)、東京・日本橋の「YUITO 日本橋室町野村ビル」にて開催されます。

受賞されたみなさま、おめでとうございます!

「IWC(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2025」SAKE部門の最高賞「チャンピオン・サケ」が発表されました!

International Wine Challenge(インターナショナル・ワイン・チャレンジ)2025

日本時間の2025年9月10日(水)、IWCのSAKE部門における最高賞「チャンピオン・サケ」が発表されました。

審査は「普通酒」「純米酒」「純米吟醸酒」「純米大吟醸酒」「本醸造酒」「吟醸酒」「大吟醸酒」「スパークリング」「古酒」「熟成」の10カテゴリーに分けられ、ブラインドテイスティングによって実施。2025年のSAKE部門には、海外も含めた387の酒蔵から、合計1,476点が出品されました。

「2025年度 全米日本酒歓評会」の結果が発表されました!

「2020年度 全米日本酒歓評会」の審査風景

2001年から毎年開催されている、日本国外でもっとも歴史の長い日本酒の品評会「全米日本酒歓評会」の審査結果が、日本時間の2025年9月10日(水)に発表されました。

厳格な審査のもと、153蔵・492点の出品酒の中から124点に金賞、129点に銀賞が授与され、その中でさらに高得点を獲得した出品酒には、グランプリ・準グランプリが与えられます。

香港の国際日本酒コンクール「Oriental Sake Awards 2025」のメダル受賞酒が発表されました!

Oriental Sake Awards 2025

世界有数の日本酒市場・香港で開催される、アジア最大級の日本酒コンクール「Oriental Sake Awards 2025」のメダル受賞酒が、2025年9月5日(金)に発表されました。

「Oriental Sake Awards」は、酒類専門家がブラインドテイスティングで審査を行い、アジアの消費者に好まれる日本酒を選出することで、アジア市場に向けた輸出戦略の一助となるコンクールを目指しています。今回で4回目の開催となります。

2025年の出品部門は、「吟醸系(ライト&クリーン)」「吟醸系(ライト&アロマティック)」「吟醸系(リッチ&アロマティック)」「純米酒(ライト&クリーン)」「純米酒(リッチ&ウマミ)」「本醸造」「スパークリング」「生酒」「長期熟成酒(淡熟)」「長期熟成酒(濃熟)」「特別なタイプ」の11カテゴリーです。

各部門で「金賞」「銀賞」「銅賞」が選出され、最高得点の出品酒が「部門チャンピオン酒」となります。さらに、すべての「部門チャンピオン酒」の中から、最高賞として「Sake of the Year」が選出されます。

新商品情報をピックアップ!

アルコール度数8%の「ワンカップ」が新登場!兵庫県・大関が「ワンカップミニLight 100ml瓶詰」を、9/22(月)に発売

ワンカップミニLight
大関株式会社(兵庫県西宮市)は、手軽に楽しめる100mLの飲みきりサイズで、アルコール度数8%の純米酒「ワンカップミニLight 100ml瓶詰」を、2025年9月22日(月)に発売しました。

「ワンカップ」は、1964年の発売以来、気軽に本格的な日本酒を楽しめるブランドとして、多くの日本酒ファンから愛されています。

今回発売された「ワンカップミニLight 100ml瓶詰」は、「日本酒は好きだけれど、あまり酔いたくない」「低アルコール日本酒でもしっかりとした味わいを楽しみたい」というニーズに応える新商品。日本酒らしい旨みはそのままに、ほどよく酔えて飲みやすい、新しいタイプの純米酒です。やや甘口で、バランスの取れた味わいが楽しめます。

和食はもちろん、サラダやカルパッチョなど、幅広い料理と好相性。毎日の食卓に気軽に取り入れられる一本です。

古酒で仕込んだスパークリング日本酒!山梨県・山梨銘醸の「七賢 EXPRESSION 2012」が、8/20(水)より販売中

七賢 EXPRESSION 2012

山梨銘醸株式会社(山梨県北杜市)は、長期熟成された純米大吟醸酒を仕込み水の一部に用いたスパークリング日本酒「七賢 EXPRESSION 2012」を、2025年8月20日(水)より販売中です。

原料は、地元産の酒米「ひとごこち」と甲斐駒ヶ岳の伏流水、そして、2012年に醸造され、十余年にわたり低温熟成された純米大吟醸酒。長期熟成により奥深い複雑性を得た貴重な古酒で仕込み、瓶内二次発酵を行うことで、フレッシュで丸みのあるお酒に仕上がりました。

味わいの特徴は、青リンゴや新鮮なハーブを思わせる華やかな香りや、繊細な舌触り、しっかりとした後味。きめ細かな泡が古酒ならではの奥行きある旨みを引き立て、複雑で重層的なフィニッシュを演出します。

ラベルには、山梨県立美術館の監修・協力のもと、ジャン=フランソワ・ミレーの「落ち穂拾い、夏」(1853年)を採用。自然と人の営みを描いた名画と日本酒の伝統技術の融合により、世界のファインダイニングにもふさわしい特別な一本となりました。

全国の“メガネ蔵元”とコラボ!宮城県・萩野酒造の日本酒「メガネ専用」の10周年を記念して、7種類の「メガネ専用」が9月中旬に発売

メガネ専用10周年企画

萩野酒造株式会社(宮城県栗原市)は、日本酒「メガネ専用」が10周年を迎えたことを記念して、「メガネ専用10周年企画」を実施。全国の6酒蔵とコラボを行い、萩野酒造を含む全7蔵がそれぞれ醸した「メガネ専用」が、2025年9月中旬に発売されました。

萩野酒造が手がける「メガネ専用」は、10月1日が「日本酒の日」と「メガネの日」であることと、同社の杜氏・蔵人全員がメガネをかけていることから、2015年に発売された日本酒です。当初はその年限りの商品の予定でしたが、全国の"メガネさん"からの支持を受け、2025年に10周年を迎えました。

そして今回、「メガネ専用10周年企画」と題して、萩野酒造と親交のある全国の"メガネ蔵元"とのコラボが実現。萩野酒造を含め、全7蔵がそれぞれ醸した「メガネ専用」を発売。各蔵が考える「メガネ専用」が表現され、酒蔵ごとに異なる味わいを楽しめます。

企画元である萩野酒造の「メガネ専用」は、すっきりとしたフレッシュな味わいの中に、キュートな酸味がアクセントとして感じられるお酒です。

(編集:SAKETIMES)

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